*:..。o○☆アイノカタチ2*:..。o○☆○o

77、ネックレス ページ27

驚いた。

涼くんの男の子らしい部屋が、一変していた。

壁に貼られた『ＨＡＰＰＹ ＢＩＲＴＨＤＡＹ』の文字。
いたるところに置かれた色とりどりの小さな風船。

そしてテーブルの上には丸いバースデーケーキが置かれていた。



「すごいすごい！！どうしたのこれ…っ」

興奮する私を見て涼くんが嬉しそうに笑った。


「ちょっと頑張ってみた。あ、そしてこれ……ハイ。プレゼント」

そう言って差し出してくれたのは小さな箱。


「Aちゃん、誕生日おめでとう」

「ありがとう！開けていい？」


「いいよ」と頷いてくれたのを確認して、その箱を開けた。

そして驚いた。


「あ……」

「何がいいのか教えてくれないから、勝手にネックレスにしちゃった｣


そこには、ハートのモチーフのネックレスが入っていた。



「……あ。気に入らなかった……？」

「…あ、ううん！すっごく可愛い！」

「良かった。あ、つけてみて」


そう言ってネックレスを私の首に回して「……あ」彼が小さく呟いた。



「……ごめん。コレ、今朝茜たちにもらったの｣

制服に隠れて見えなかったのだろう。露わになったクローバーのネックレスに、涼くんがポカンと口を開けた。


「…マジ？まるかぶり？しかも茜ちゃんに先越されてるし…」


落ち込んでいた涼くんが、少しずつ笑い出したから私も一緒になってクスクス笑った。

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