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74、二度目のキス ページ24

涼くんは会えた日は必ず私を家まで送ってくれる。


「送ってくれてありがとう。じゃあ、またね」

家の前。いつものように手を振ろうとしたら、その手をぎゅっと握られた。


「もう少しだけ…。あと10分だけ一緒にいたらダメ…?」

え、なにその上目遣い。可愛すぎる。


「うん、いいよ」

私の答えに素直に「やった!」と喜んでくれた涼くんと、家の周りを手を繋いであてもなく歩いた。


横を見上げると、頬を上げてる涼くんがいた。

涼くんは、とてもわかりやすい。
自分の気持ちに素直で、誰にでも優しくて…。

外見だって文句なくカッコいいし絶対モテてるはずなんだけどな。

こんな人が

どうして私と付き合ってくれてるのかな。



「…ん?」

「ううん、なんでもない」


私の手を包む涼くんの手は、優しく温かい。

でも大きくて…やっぱり男の子なんだなって思う。



「あーあ。帰りたくねぇな」

近くの小さな公園のベンチに座った涼くんが、空を仰いで足を投げ出した。


「でも、遅くなると帰りのバスなくなっちゃうよ」

「いいよ。そしたらAちゃんちに泊めてもらうから」

「なに言ってんだか」


笑いながら顔を上げると

私を見ていた涼くんと目が合った。




私を見つめてくれる優しい目。
温かく包み込んでくれる掌。

彼の大きな手が、ゆっくりと私の頬に触れた。



「…Aちゃん。好きだよ……」


涼くんは、そっと私にキスをした。


それは、とても自然なキスだった。


涼くんと

二度目のキスだった。

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設定タグ:オリジナル , 恋愛 , 青春   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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ユチコ(プロフ) - Blueheartさん» コメントありがとうございます!嬉しい〜( ;∀;)更新頑張ります〜☆ (2018年7月29日 16時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - 更新頑張ってください! (2018年7月26日 18時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユチコ | 作成日時:2018年7月16日 12時

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