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67、焼きそば ページ17

涼くんの家に着きチャイムを鳴らすと、数秒もしないうちに涼くんが出て来た。

「本当に来てくれた〜!入って」

スウェットの上下姿。
彼の笑顔はいつもと同じだけど、やっぱり少し顔色が悪いかな。


「大丈夫?あ、寝てていいから。コレ、果物買って来たよ」

「あー、ありがとう」

「涼くんのお母さん、帰り遅いの?」

「ん。多分ね」

「お兄さんたちは?」

「それは知らねぇ」


ふふっと笑いながらお腹をさすった涼くんに「お腹、痛いの?」と声をかけた。



「……違う。腹減ったの」

「え?食べてないの?」

「や。さっきまでホント、食欲なかったから。
でも、Aちゃんの顔見たら腹減って来た」

「なにそれ〜」

あはは、とふたりで笑った後、考えた。


……ん?
これって。こういう時って。

「私、何か作ろうか?」とかって言うべきなのかな。



「…何か作ろっか?」

「ホントに!?」

あ、ヤバイ。
冗談のつもりだったのに。


「あ、ウソごめん。私、全然料理出来ないんだ。
ギリギリ焼きそばなら作れるかなってレベルだから」

「うそ!俺、焼きそば大好き!待って、もしかしたら焼きそばの材料あるかも」

そう言って、「来て!」私の腕を掴んでキッチンへと入って行く。


「あった〜焼きそば!肉も野菜もある!」

冷蔵庫を開け、少年のように喜ぶ涼くんに、変な汗が出始める。



キラキラ私を見つめる目。

逃げ場は、ない。



「つ、作りまーす!」

68、完食→←66、風邪気味の彼



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設定タグ:オリジナル , 恋愛 , 青春   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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ユチコ(プロフ) - Blueheartさん» コメントありがとうございます!嬉しい〜( ;∀;)更新頑張ります〜☆ (2018年7月29日 16時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - 更新頑張ってください! (2018年7月26日 18時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユチコ | 作成日時:2018年7月16日 12時

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