私の彼氏の電話越し 1 ページ5
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テグナが疲れてる。
流れてきた画像で心配が大きくなった。
昨日のミュージカルの後も、たぶん練習漬けだったんだと思う。
結局帰ってくる事無く、マネージャーさんがいつもの海外遠征用の荷物だけ取りに来て、いつの間にか彼と彼らは空港で記者やファンカムに撮られて出国してた。
彼から何も連絡が無い時は、本当に極限で余裕が無い時。
そりゃそうだよね。
テグンだってアイドルの前に人間だもん。
人間が活動する為には睡眠と栄養を摂らないといけないし、只でさえエネルギーを消費する職業なんだから、きっと需要と供給が追い付いてない。
上手く笑えない時だってある。
それにしても疲れきってたけど。
あぁ……やっぱり心配。
倒れたりしないことを祈るしか出来ない私って……
無力だなぁ……
中国かぁ……
近いけど遠いよね……
今日はずっとそんな事ばかり考えて過ごして、
もう夜。
結局電話もしないまま、悶々として布団に入る。
テグナの枕をぎゅーーっと抱き締めて、
「はあぁぁぁぁ」
盛大に溜め息を染み込ませた。
本当は電話したい。
でもこんな時、気を使っちゃう。
流石にもう夜だし、ホテルに戻れたよね？
でもゆっくりしたいだろうし、
ご飯食べてシャワーして、
あ、もしかしたらまた明日の打ち合わせとかやってるんじゃ……？
もう寝てほしい。
とにかく一刻も早く。
テグン溺愛の私はそんな風に思ってしまって、だから自分も彼の睡眠や安らぎの邪魔はしないようにする事を選択する。
本当は声を聞きたいのも今は我慢。
帰ってきたらいつでも聞けるんだし。
『おやすみ』も、ほぼ毎日言えるんだし、今日位は我慢。
って。
でも、そこら辺の感覚は、彼の場合違ったみたい。
私達ってずっと一緒にいるし、もう家族みたいな存在だし、ビナにも二人似てるって言われるけど、そこはやっぱり別々の人間なんだなって、
そんな時改めて気付くの。
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作者名：サラン | 作成日時：2017年7月4日 6時
