第183話 ページ37
「よっ......弱気なって滅茶苦茶なこと言ってんじゃねえぞっらしくねぇんだよ!!」
「自分のことだ.......自分が一番わかってる....それ......にこれは.....ずっと前から決めていたこと....だ。今際......の気紛れで言ってるんじゃ......ない.....」
「......え」
父の言葉に志鶴は驚きの声をあげた。
鳴海は志鶴を見て、途切れ途切れに言葉を紡いでいく。
「ただ.....時期が少し早まっただけじ......だ.....」
「そんなことっ......」
「最......期にお前と話せて......良.....かった」
「や......やめてくれ.....親父」
この先の言葉を聞く事が嫌で、首を横に振った。
否定するように志鶴は声を荒らげた。
「お前.....なら絶対......俺以上に.....勾陳を使い.......こなせる......!十二天将........を継いだ晴れ姿を見れないの.......は心残りではあるが.......」
「やめろよっっ!!!!!俺がほしいのはこんなんじゃねえよ!!!!」
「俺や歴代″勾陳″.....がそう.....であった様.......に″勾陳″を受け継ぐ......者は代々......″弱さを知る者″......だ......!」
″力″への憧れを強く抱く者
────故に失ったものの重さを誰よりも知る者だと。
「俺とお前はよく似ている.......まあ、親父似と言われなくても嬉しくないだろうが」
志鶴の脳裏にはあの日の約束。
「...親父、俺...な?この前、凄い必殺技思いついたんだ....まだ秘密特訓中だけどさ、完成したらきっと....親父も....兄貴たちも腰を抜かすぜ....!?」
「.....そうか、それは完成が楽しみだ....」
「それに....俺、これでも結構モテるん.....だぜ?新学期始まってからもう二人の男から告られたんだ。────まあ、俺より弱い男なんて願い下げだけどな」
「俺.....の娘なんだから当然.....だな。お前の花嫁衣装は母さんにも負けないぐらい綺麗だろうなぁ」
「だろ.....だから、見ててくれよ....!昔.....約束したもんなっ....!御幣島すばるにも膳所美玖にも十六夜彼方にも勿論、天若繭良にも化野紅緒にだって負けないっ.....一番の女性陰陽師になってやるって.....!!」
「......ああ!見ている....とも.....!」
いつも、いつまでも、
お前の側で成長を見守っているよ
36人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れい(プロフ) - コメント失礼します。オリフラが立ったままになっているので、フラグ解除をお願いします。 (2021年8月19日 16時) (レス) id: d1cecbd3a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年8月9日 23時