第150話 ページ2
「貫いたっ......!!?」
「────いや」
『違う───』
「『誘い込まれたっっ!!!!』」
わざとだ。
渦の中突っ込んで来ると勘久郎さんはわかってた。
ろくろの性格をこの試合で分かったから。
「.......っ!!」
「ろくろおおおおあおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」
「(前方以外は超高速回転する青閃龍冴の"渦"!!前方は全てを噛み砕くケガレ喰いっ!!)終わりっス、ろくろ君っ!!!!」
「焔魔堂おおおおおっ!!!!」
「(.........土御門島に来て"強い"ということがどういうものなのか少しだけわかった気がするんだ)」
『......っ!』
「(悲しいこと辛いこと.......ここじゃほとんどの人が何か背負って生きている。だから悲しみの数や背負ったものの量では強さは競い合えない)」
誘い込まれたがろくろは、そのまま攻撃体勢を崩さない。
「(本当に強いのはそんな悲しみや苦しみを和らげてくれる......欠けた心を支え埋めてくれる人。前へ進む勇気を与えてくれる"優しさ"を持った人のことを言うんだ)紅緒が俺に
ゴゥ!!!!!!
「両雄っ撃突うううううううううっ!!!!」
「ぐおっ...!!」
「互角っ互角です!!しかし焔魔堂ろくろ様は吹き飛ばさ......────あっ」
「!」
ポンッ。
「(式神呪装を解除して、落下角度を修正した)まさっ」
「言ったでしょ、全部ぶつけるって」
落下角度を変えて、そのまま勘久郎さんにタックルを決めた。
ズガッ!!
「ダッ......ダブルノックダウーーーーーン!!!全てを出し尽くした二人っ.....果たして立ち上がる力が残っ....!!」
呪力を使い果たしている状態で立ち上がる二人。
ろくが戦う構えを見せる。
「フッ)ろくろ君.......いい試合だったスね。君の......勝ちっス」
倒れたのは勘久郎さん。
「今回"は".......ね!また戦ろうね。今度は纏神呪を使ったあんたに勝って見せるよ!」
「勝負ありっっ男子の部第六試合っ焔魔堂ろくろ様の勝利ですっっ!!!!!!!!!!!!!」
『ろくが勝ったっ!!!!!』
飛び上がりろくを見た。
最後の方、少し泣いちゃった。
君の成長が、見れたから。
『やったね、ろくろ』
いい試合だった。
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れい(プロフ) - コメント失礼します。オリフラが立ったままになっているので、フラグ解除をお願いします。 (2021年8月19日 16時) (レス) id: d1cecbd3a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年8月9日 23時