【鬼滅の刃】そこで見つけた六花ノ景色 (ページ5)

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第1話　座敷牢と黒髪少年③ ページ5

座敷牢の中にいる黒髪でオッドアイの少年。
名前は小芭内。

この家に少年に似た女の人がたくさんいて、「え、じゃあ息子の事を座敷牢に入れているのか？」と屋敷で思いながらも何も言わずに思った。生きていた現代では絶対にお巡りさん案件である。この時代は多分難しい.....んだと思う？今世、お巡りさんを見たことはなかったからわからないけどね？

最初、コミュニケーションなんて警戒されてたから本当かどうかはわからないし、小芭内さんは産まれた当初からここにいるようだけど詳しくはわからないし、よそ者の私の前ではそう言う話をしないので真実かは不明。

........でも、ここで過ごしたらわかるんだろうなとは思った。今のところ、わからないが大半だけど！！

どうやら私は誘拐に誘拐を重ねられ、この家に来たみたい。
真新しくない着物と伸びに伸びた前髪の少女を、誘拐とはもの好きだなぁと思わなくもない。

「今日は何を持ってきたんだ？」

『【これだよ！】』

ご飯の後は最近やり初めて事で、私が外からいろんなものを持ってきたりしている。木と木の柵の間から腕を通して渡したのは外で積んできた白詰草。花冠にでもしようとしたけど、邪魔になるのでは？と思い二本つんで来ただけに留めておいた。

決して、花冠の作り方を忘れたとかではない......。
ないよ！？ないからね？？

名前を口パクで伝えれば、彼は声に出して白詰草と発音してくれた。ここに来た当初は警戒されたし、言葉が話せないから意志疎通に苦労した。おにぎりとか、食べ物とかをこっそり持ってきて渡したり、大振りにジェスチャーしたりして意志疎通ができるようになり、小芭内さんも私が何を言おうとしているかわかってくれるようになってくれた。「お前、話さなくても結構わかりやすいぞ」と後から言われ、頬っぺたをムニムニしたのは座敷牢の前でだった。

「汁物に入ってるのも外から取ってきたのか？」

『【うん】』

「危険じゃないのか？」

『【明るい内に取ってるから大丈夫。家の人に見つかってもないよ】』

朝早く一目を盗んで取ってきているのだ。
この家には結構な人数の女の人がいて、ざっと見た感じ小芭内さんと同じような男の子はいなかった。近くに町とか家とかあるのかも知らないけど......無さそうな感じするし.....。
逃げ出すのはまだまだ先かも知れない。

　