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廃墟だけあり、電気は通って無く、そこかしこに穴が空いている。
その闇の中をAは恐れる事は無く、むしろ陽気に歩いていた。



ジャリ―――






沖「…あれ?お前ェは」



貴「アレ?君はァ」







そんな中、同じように陽気に現れたのは、先ほども会った沖田総悟。
銀時の建前、Aは落ちている刀を拾ってみる。






沖「こんな所で何してるんでィ」



貴「…ノリかなァ?」



沖「はァ?」

沖「そらァどんなでィ…っ!!!」






突然、沖田とAの間を横切るよう壁が爆発、というよりもピッタリと同じ幅で斬られており、2本の刀を持つ女が表れた。―――−− 見廻組み副長、今井信女だ。








信「人殺しが一人増えた」

信「狙う○○○も、一つ増えた」







可愛い外見と声に似合わない言葉を言うなり早々に勢いよく地面を蹴り、再びAと沖田の方に向ってくる。






貴「君、○○○狙われてるの?」



沖「俺ァ沖田総悟でさァ」

沖「俺が○○○を狙ってるんでェ」



貴「そーですかァ」

貴「まァ、なんでもいいけどッ」






軽々と信女の刀を避け受け止め蹴り飛ばしたAに、沖田が拍手を送った。






沖「本当に何者なんでィ」



信「誰でもいい」

信「ここにいる以上、…斬る」







体制を整え直した信女に再び刀を混じり合わせて、常人には見えないスピードで動く2人。






沖「おいおいアバズレ共」

沖「何2人で楽しんでるでィ」






その2人の間に割って入ってきた沖田が信女の服は所々斬れている事、対してAは無傷な事に気がつき、口角を上げた。






沖「面白ェ女だねェ」





悪魔の笑みとも思えるその顔に、Aは柄にも無く身を震わせた。






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作者名:み子 | 作成日時:2016年7月26日 20時

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