【高尾和成】君の仰せのままに−執事シリーズ−

執事【14】 ページ15

武「久しぶり。よく来たね」









私は放課後、和が部活に行ったのを確認すると急いで向かったのは図書室。









そこには、足を組んで本を読む武田くんの姿。









あ「呼び出して、なんの用?」









武「いーや、別に。









ただ護衛のヤツと上手くやれてるか気になっただけ」









彼はきっと自分のせいで私と和の関係が崩れると予測していたのだろう。









あ「別に、あなたが思ってるようなことはない。









…私がここに来たのはただ、和には絶対に近づかないでって言いに来ただけ」









武「それはさ、君の護衛があの高尾ってやつだって俺にバレたから?」









あ「…そう」









きっと、私にちょっかいを出す彼なら和が私のお付きだと分かったら何もしないはずがない。









あ「絶対に和には何もしないで」









和を、巻き込みたくない。









武「アイツのことがそんなに大切なワケね」









そう言って、椅子から立ちあがり私の方へ近づいてくる。









武「じゃあさ」









顎をくいっと持ち上げられる。









武「俺と付き合えよ。そしたらその護衛くんにはなにもしないでやるよ」









あ「……分かった」









これで和が巻き込まれずに済むなら。

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