六拾玖 ページ24
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累はあやとりしながら僕の前に来た。
興味無いって言うのが凄い手に取るように分かる。
累「あ、そうだ。この前あの御方が此処に来て僕に"お前もAの血を飲んだのか"って聞いて来てさ。
正直に答えたんだけど怒られなかった。」
『そうなんだ〜。なんかねぇ、最近上弦とかにも優しいらしいよ。』
累「上弦とも仲良いんだ。
てかA大丈夫だった?何もされてない?」
『大丈夫だよ。血を直接飲まれたぐらい。』
累「直接……?」
首を傾げながら聞いてくる累。
可愛い。
いつの間にかあやとりも終わって糸すらない。
『そうそう。僕の首にガブッと。』
累「…………そう。」
累は一言そう言って黙ってしまった。
え?僕何か悪い事言った……??
『累…?』
と声をかけながら顔を覗き込んで見た。
すると、あの時のむーちゃんと同じ様に肩をガシッと掴んだ。
累「僕さ、Aに血を貰った日から人間の血肉喰ってないんだよね。
だから、Aの血、頂戴?」
そう言って顔を近付けてくる。
累の方が背が低いから背伸びをし、僕は少し屈む姿勢になった。
また首を咬むのだろうかと思ったけど、顔は僕の顔に近付いてくる。
『…………累……?』
血を飲むんだよね?何する気?と思いながら声を掛けてみても返事はくれない。
そして、そのまま唇を重ねられた。
『?!』
驚いて緩んだ唇に累の下が入り込んでくる。
上手く僕の舌と絡めて音を立てる。
小芭内やむーちゃんとした時とは違う深いやつ。
『ん…………っ…………まっ…………』
そして、絡めた僕の舌に累は鬼特有の牙を刺した。
『!!…………ッ』
首と同じようにピリッとした痛みが走る。
そのまま累は僕の血を飲み続ける。
牙が刺さった傷はジンジン痛んで、唾液がそれに触れ、更にジワっと痛くなる。
累「ん……」
暫くしたら累は唇を離し、手の甲で口を拭った。
累「美味しかった。」
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廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (11月15日 9時) (レス) @page1 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨雫(プロフ) - この小説の続編から飛べませんか?無理なら、Googleとかから占いツクールを検索して弐から続編へ飛んでみてください! (5月28日 9時) (レス) id: 603d70d68d (このIDを非表示/違反報告)
ユカリ(プロフ) - コメント失礼します!こちらの作品はもう全て見たのですがこの作品の参が見れなくて…どうしたら見れますかね…? (5月28日 0時) (レス) id: 99bef8e01a (このIDを非表示/違反報告)
Negro - 五拾漆の下らへんの部下の字が部活になっとるぞ!? (2020年5月8日 16時) (レス) id: 16e8b32db3 (このIDを非表示/違反報告)
mayumi(プロフ) - 五月雨雫さん» はい、ありがとうございます!すみません!五月雨雫さんの作品なのに・・・。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 58f715f8f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:五月雨雫 | 作成日時:2019年11月22日 22時