出会い ページ4
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見慣れてきた制服に囲まれながら学校を目指していると、校門周辺に人だかりができていた。
服装を見れば、生徒よりも一般の人間の方が多いことが窺える。
(あれ？ 今日って一般人を招くイベントとかあったっけ……？)
近づきながら集団を観察すれば、マイクやカメラを持っている人がほとんどだった。
(なんだメディアか……。っていうか、前に進めないんだけど)
メディアの人間が門の前を占拠しているので、生徒がスムーズに中に入れない。
門を通る時にコメントを求められる生徒も居て、それも足止めの一因となっていた。
数センチずつだが、ゆっくりと進む列の中でAはうんざりしていた。
後ろからどんどん順番待ちの生徒が増えていき、前に進ませろと重圧が押しかかる。
時間をかけてようやく校門をくぐることができた。
しかし──、やっと解放されたと安心した矢先、Aに不幸が襲った。
「────ひゃぅ……っ」
「あ、悪ぃ……っ」
歩く速度を上げた瞬間、後ろでまとめていた三つ編みがぴんっと引っ張られた。
その勢いでバランスを崩したAは後ろに倒れる。
「おっと……」
受け身もとれないまま地面と激突するのかと思いきや、真後ろにいた人物が受け止めてくれた。
「す、すみませ──……」
見上げたAは謝罪の言葉を忘れて目を見開いた。
(綺麗な……赤と、白──……)
Aの体が倒れないように支える少年の髪は、真ん中で半分に別れていた。
瞳の色も違う。
(私と、同じ……)
その美しさに見惚れていると、灰と碧の瞳がぱちぱちと瞬きをした。
「大丈夫か？」
「あっ、すす、すみませんっ」
「いや、こっちこそ悪ぃ」
体重をかけた状態の体を少年から離そうとすれば……、
「待て、」
「あ」
またもや髪が引っ張られる。
この感触からして、髪が何かに引っ掛かっているらしい。
「ずっと後ろにいたから、その時に髪がボタンに引っ掛かったみたいだ」
「そ、そうですか……」
「今ので余計に絡まった」
「……」
Aの髪は細くて絡みやすい性質を持っていた。
だから三つ編みにしてまとめていたのだが……。
ほとんど密着状態だったので、その間に絡まったらしい。
「ど……どんな状態ですか？」
「俺のブレザーのボタンをうまいこと飲み込んでる」
「……」
それを聞いてAは啞然としていた。
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moeka(プロフ) - こちらの続編と轟兄妹との絡みを希望します。ぜひ検討して下さると嬉しいです。楽しみに待ってます。 (2021年6月28日 22時) (
レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
silver - どっちも好きですが、こっちが好き！ 続編を希望します！ (2020年11月7日 15時) (レス) id: 0515bcf5a2 (このIDを非表示/違反報告)
麗奈(プロフ) - 私はどちらかと言えば癒月ちゃんの話の方が好きです。こちらの続編を希望します！ (2020年3月23日 5時) (レス) id: acabdf4bd5 (このIDを非表示/違反報告)
ヨシ - 爆豪の方も、こちらの話も、好きです！更新頑張ってください！ (2018年12月5日 21時) (レス) id: 26236bbcfc (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 私癒月ちゃんの方が好きかもです。 是非続編希望します。この作品が、シリーズの中で一番好きです！ (2018年11月11日 0時) (レス) id: 949b3c86b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作成日時：2018年7月21日 1時
