私を変えてくれたのは5人の先生。RESTART13 (ページ43)

今日:11 hit、昨日:8 hit、合計:108,381 hit

＃６６８ページ43

雅紀side

心のモヤモヤを追い払って笑顔を作ってAの病室を訪ねる。

雅「失礼しまー…あ、」

まだ夕方前なのに寝てる…

しかも…あんまり心地良さそうではない。

雅「Aー、もうすぐ夕ご飯来るから。」

A「んーっ…」

赤ちゃんみたいに目をコシコシ擦って俺の腕にしがみつく。

雅「ほらー、起きて。」

もう…仕方ないな…

可愛いからこのままでもいいかなんて思ってしまったけど夕飯は食べてもらわないと。

和「ちょっと、…ってA寝てるの？」

雅「うん、お散歩して疲れたのかもね。」

和「じゃあ…もう少し寝かせておくか。」

しがみつかれていた腕を丁寧に解いて布団を掛け直した。

…決して気持ちよさそうとは言えないけど疲れてる時なんてそんなもんか。

雅「おやすみ。」

和「あ、メモだけ書いておこうか。」

メモ帳をちぎってコールボタンの持ち手に貼っつけておく。

目が覚めたら押してください、って。

せっかく設置したのにまだ1回も押してもらってないしね。

和「…行こうか。」

雅「あ、うん…」

ニノとの会話なんか何千回何万回としてきたのに今日はどこかぎこちない。

…まだ答えなんか出せないよ。