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その日、病室に皆がやってきた


六人も集まると病室はいっぱいだし騒がしい






だけど…

きっと抱えていた秘密がバレて肩の荷が降りたからなのだろうか、前より皆と接しやすい







「Aは退院したら何かしたい事あるの?」


虫さんから不意に話を振られる


退院したらしたいことか…




「鬼ごっこはどうかな?」



「鬼ごっこ?」




「うん。今の私じゃ難しいかもしれないけど
体動かすことしてみたいなと思って」




中学の頃は陸上をやっていたということもあり
走ることは好きだった


病気になってからは体を動かすこと自体なくなったけど、足の速さには自信がある



「…鬼ごっこね。この歳になると鬼ごっこなんて
滅多にしないからね、楽しそうかも」



「何かを賭けてやる鬼ごっこってのはどう?その方がもっと面白くならん?」




てつやがいいことを思いついたとでも言うように
頷く



「でも賭けるって何を賭けんの?」




ゆめまるが興味深そうに訊くとしばらく考え込んだ
てつやはゆっくりと口を開く




「例えば、Aと一日付き合えるとか
Aの私物をひとつ貰えたり、Aと添い寝とか…」







「全部私じゃん!」




思わず出た言葉に慌てて口を塞ぐ



てつやの提案に誰も何も突っ込まない上に
その中でも真剣な様子のりょうくんやとしみつを見ていると、こっちがどんな反応をすれば分からなくなる。



しかもてつやの言ってること添い寝とか私物とか、まぁまぁ気持ち悪いし…





「じゃあ鬼ごっこで勝った人にはAと一日
付き合えることにしよっか」






虫さんが淡々と話を進めていく




それでいいよね?と、無言の圧がかけられて
何も言えなかった。




でもきっと大丈夫でしょ、捕まらなければいい話だし…






「流石に六対一じゃAが可哀想だしチーム戦にしよう。僕としばゆーとゆめまるはAの護衛として働いてもらうことにして…あとの三人は鬼役をやるって感じでどう?」





最後の頼みの綱であるみんなに恐る恐る視線を向けると、全員の瞳が輝いている




り「いいね。楽しそうじゃない?」




て「うおー!負けらんねぇ!」




と「これヤバくない?血見るよ?」




し「クソォ…絶対にAを此奴らから逃がしてやる!」




ゆ「ヤバッ、久しぶりにワクワクしてきたかも」





…こうして私のひとつの発言によって
争いが起こってしまった

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(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます😭 これから少しづつ更新できるように頑張ります! (2023年3月10日 20時) (レス) id: e89e3b6ebf (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 私なんなら、長編作結構好きなのでありがたいです笑これからも無理せず更新していってください! (2023年3月10日 11時) (レス) @page28 id: 9417752f32 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 理々杏さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます! 少しづつですが、完結できるように執筆を続けたいと思ってます (2023年3月9日 10時) (レス) id: e89e3b6ebf (このIDを非表示/違反報告)
理々杏(プロフ) - はじめまして!いつも楽しみに読ませてもらってます〇無理に続けて欲しいとは言えませんが良ければこれからも蛍さんの紡ぐ物語が見れたら嬉しいです〇ずっと応援してます。長くなっても遅くなっても待ってます〇 (2023年3月9日 3時) (レス) @page28 id: 90f7b4cec9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他1人 | 作成日時:2022年10月3日 16時

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