無色透明

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「…お前が帰ってきた時、
今まで何も連絡もなかったのに
急に何事もなかったかのように現れて
それが妙にムカついてあんなキツいこと言った
あの時は本当に悪かったと思ってる。
ごめん」






「…やめて。謝らないでよ、全部私が悪いんだから」










みんなに迷惑をかけてしまったことも

こんな病気になってしまったことも





何もかも全部、私が悪いんだ












私なんて…居なければ良かったのかな












「…お前さぁ」





としみつがため息混じりに私を呼ぶ




その声は少し怒っているような気がした





「また何もかもひとりで抱え込もうとしてんだろ？」




「え？」




「もっと俺を頼れ、迷惑なんて思わねぇから。
俺が嫌ならてつやでもりょうでも虫さんでも
誰でもいい。無理だけはすんな」




思いもしなかったその言葉に目頭が熱くなる















そんなこと言うなんて反則だよ、










「…私、怖い。死ぬのが怖い」



次第に足の力が抜けてしまってその場に座り込む







涙が頬を伝っていく





「もっとみんなと一緒にいたい、また動画を撮りたい、いろんなところに行ってみたい。私、まだまだやりたいことたくさんあるんだよ」




としみつはそんな私の背中を優しく摩ってくれる








「Aは死なない。死なせない
だから安心しろ。俺が何があっても守ってやるから」






力強いその言葉に涙で吃逆が止まらなくなり
上手く声が出ない







次第に息苦しくなってとしみつの服の裾を握る










「…大丈夫だから、ゆっくり深呼吸」





私を落ち着かせるような優しい声音







深く息を吸って吐いてを繰り返していくうちに
だんだんと呼吸が楽になっていく

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