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あれから引越しの準備をしたり、何かと慌ただしい日々を送っていたらすぐに引越し当日を迎えた



飛行機に乗って約1時間

遂に…来てしまった
久しぶりに帰ってきた地元は何もかも変わっていて知らない街になっていた




そうして歩くこと10分


懐かしいお店が目に入ってきて思わず足を止める
そこは昔メンバーとよく来ていたお店だった


…まだここにあったんだ
少し薄暗い道にあるレトロな雰囲気の喫茶店。

ここで動画のネタ考えたり、たくさん皆と話したっけ。
行くつもりはなかったのにちょっとした好奇心が
湧いてお店のドアをゆっくりと開ける

からんからん、とベルの音が鳴る


「いらっしゃいませ!一名様ですか?」

「はい…」


大学生くらいの若くて綺麗な女性店員さんに
窓際の席へ案内される

店内はお昼時ということもあってお客さんも
多かった


席に座って渡されたメニューを見ると最初に目に付いたのは、ここに来るとよく頼んでいたチーズケーキだった



「…このケーキ、ひとつお願いします」

メニュー表を指さして言うと店員さんはニコニコと愛想のいい笑顔を残し、注文を復唱して厨房へ行った



店内を見回すと中は少し改装されていたけど
昔とそんなに変わっていなかった



…何か心の奥から感情が込み上げてくる感じがして必死に堪える


やっぱり帰ってこなければ良かったかな…
どこを見ても思い出で埋まっているこの街に居るのは、思っていた以上に辛かった




「お待たせしましたー」


店員さんの声にハッとして顔を上げると
注文して直ぐにケーキが運ばれてきた



それを受け取って、寂しい気持ちを紛らわすように
早速一口食べてみる



この味…

口に入れた途端に懐かしい味がして
月並みな感想だけどすごく美味しいと思った


しっとりとした生地に濃厚なチーズの味が
口に広がって、頬っぺたが落ちるってまさに
こういうことなんだろうな



“A、それ一口ちょーだい”


…一瞬、昔の記憶を思い出した
悪びれた様子もなく私のケーキを横取りする
てつやの顔が思い浮かぶ

一口だけと言って半分以上食べられた時は
さすがに泣きそうになったけど…

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(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます😭 これから少しづつ更新できるように頑張ります! (2023年3月10日 20時) (レス) id: e89e3b6ebf (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 私なんなら、長編作結構好きなのでありがたいです笑これからも無理せず更新していってください! (2023年3月10日 11時) (レス) @page28 id: 9417752f32 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 理々杏さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます! 少しづつですが、完結できるように執筆を続けたいと思ってます (2023年3月9日 10時) (レス) id: e89e3b6ebf (このIDを非表示/違反報告)
理々杏(プロフ) - はじめまして!いつも楽しみに読ませてもらってます〇無理に続けて欲しいとは言えませんが良ければこれからも蛍さんの紡ぐ物語が見れたら嬉しいです〇ずっと応援してます。長くなっても遅くなっても待ってます〇 (2023年3月9日 3時) (レス) @page28 id: 90f7b4cec9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他1人 | 作成日時:2022年10月3日 16時

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