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you side
朝からなーんかおなかが重たいなあと思ってて、何度かトイレに行ってみたけど別になんもなくて。
昨日の男塾のロケで激辛食べたしか？くらいにしか思ってへんかった。もしそうやったら労災や！みたいな。
流星くんに「顔色悪い」って言われても、ほんまになんもなくて。体温も正常やったし、二日酔いでもなかったし。
やから振り合わせが終わって、トイレ行こーと思って行ったら、パンツにシミができてたときはほんまにびっくりした。
予定より全然早い。1日目にしては量が多い。生理痛なんか、ここ5年以上皆無。しかも血を見て自覚したからなのか、急におなかや腰が痛み出した。
早く帰らせてもらおうと思って、パンツにトイレットペーパーを敷いて応急処置。
ちょっと前かがみになりながらもトイレを出たら、見慣れた顔があった。
「あっ流星くん…おつかれ〜」
流「待って、大丈夫？てかやっぱ大丈夫ちゃうかったんやん」
「いや、大丈夫やねん。あと帰るだけやし、ほんまに大丈夫」
わたしの肩を支える流星くん。こんなにかわいらしいマルチーズみたいな子にこんなことさせてしもてごめん、とか考えてたら、もっと痛みがひどくなった。
「流星くん、ごめん。そこのソファに座ってもいい？」
流「もちろん。どこが痛い？」
「えっと…」
どうしよ。子犬のような流星くんに「生理」という言葉を浴びせてもええんやろうか。でもきっと、うちのメンバーにも言えへんのやろうな。
俯いて痛みに耐えながらどう言おうか考えていると、突然流星くんが立ち上がった。
流「わかった。痛み止めとか、持って来てる？」
「え、いや、持ってへんくて」
流「ほな誰かからもろてくるわ。ほかになんかいるもんある？」
「あ…ほなわたしのカバンに入ってる、これくらいの青いポーチ持ってきてもらえる？」
わたしはジェスチャーでナプキンが入っているポーチのサイズ感を伝えた。ごめん流星くん。1つ大人にならせてしまった。
流「おっけ。すぐ持ってくるから、横になっときや」
「ありがとう…」
流星くんはすぐに戻ってきて、鎮痛剤とポーチを渡してくれた。先にトイレに行ってナプキンを敷いて、鏡を見たら顔が真っ白。
生理痛がひどい人って、いつもこんななんの…？
またもや前かがみになりながら流星くんが待つソファに戻ると
そこにいたのは流星くんではなかった。
福「大丈夫？」
なぜか、涙が出た。
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作者名：リリー | 作成日時：2021年6月4日 19時
