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「＿＿で？」
「……え、」
「え、じゃねぇよ。誰だ？今回のコトを仕組んだヤツは」
一歩、一歩ゆっくりと近付くエース隊長
声色はどこかまだ軽いのに、その存在感がいやに重い
威圧感で潰されてしまいそうな感覚に陥った
その漆黒の瞳が射抜こうとしているのは誰なのか
心臓の音が煩く耳に響き、身体中の血管が沸騰しそうな、だけど指先だけは凍ったように冷たく感じた
荒く細かい息を吐きながら、震える唇で紡いだ言葉は＿＿
「…こ………。
＿＿この男、です…………」
自分を守るためだけの、言葉だった
「…あ？」
「えっ…！？」
エース隊長と、1番隊の男が声を上げたのは同時だった
指を指した、16番隊の男は時が止まったかのように動かない
そこへ畳み掛けるように“いつもの話し方”でエース隊長の元へと駆け寄った
「ッ、エース隊長…！わ、私…この男に言われて…脅されて！でも断ったら何されるか分からなくて…怖くて、隊長の皆さんに相談できなくて…。
＿＿言われるままに、こんな…ッ、こんな事したくなかったんです…！」
自分でも呆れる程、するすると言葉が出てくる
毎度毎度、こうやってバレそうになれば誰かに罪をなすりつけてきた
“自分に非はない”とか“脅されて”とか、ありきたりな言葉を連ねて涙の一つでも浮かべて流してみれば、信用されるのがどちらかなんて明白だ
＿＿“海賊”だろうが、“世界最強”だろうが、所詮男なんて皆そんなモンなのだ
ダメ押し、と言わんばかりに肩を振るわせながら涙を浮かべた瞳を携えて俯く
頬にかかる髪の間からちらりと1番隊の男を見やれば、“信じられない”と言わんばかりばかりの表情でこっちを見ていた
「…………へぇ、そうか」
思いのほか長かった沈黙を破る声
その声が聞こえた瞬間、無意識に口角が上がった
だって、その言葉の後に続くのは
「だったら…しょうがねぇよなぁ」
ほら、やっぱり
恐る恐る、ゆっくりと顔を上げてみれば、そこには笑顔を携えたエース隊長と、対照的に絶望に堕ちた表情をした16番隊の男
“ざまぁみろ”
声には出さず、顔にも出さず、心の内でそう毒吐くと、するりとエース隊長の腕に縋るように自身の腕を絡ませた
「…ッ、エース隊長…！怖かったです…！」
「あぁ…ホントだな。ホント、怖ぇよなぁ。すっかり、騙されちまったモンだ。
＿＿なぁ、“ツキナ”」
頭に乗せられた、大きな手
その手の温かさに、勝利を確信した
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茉南(プロフ) - はるさん» 読んでいただきありがとうございます！更新を待っていただける事、とても嬉しいです(^^)のんびりし過ぎて忘れられないよう頑張っていきたいと思っています（笑）これからもよろしくお願いします！ (2月15日 11時) (
レス) @page49 id: 6c919d248d (このIDを非表示/違反報告)
はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (2月15日 10時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 雨衣さん» いつもありがとうございます(^^)そうなんですよー！原作はみんないなくなってて寂しくて(T-T)彼らを今後どうするか、ある程度考えているのですが…今が楽しくて悩み中です（笑）今後も楽しんでいただけたら嬉しいです！ (12月28日 0時) (レス) id: 936b383323 (このIDを非表示/違反報告)
雨衣(プロフ) - 毎週本当楽しみにしてます！アニメではサッチもイゾウ達もらいなくなるので寂しいんですけど手のなる方へではみんないるから本当癒しになります！！今後の展開が楽しみです！ (12月27日 21時) (レス) @page44 id: ab81a6b8c3 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - れなさん» 読んでいただきありがとうございます！文章を褒めていただき、昇天しそうです…。ちまちま書き進めていますので、のんびり待っていただけると嬉しいです(^^)これからもよろしくお願いします！ (12月19日 23時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月3日 11時
