17th Snow 漆黒の狂戦士 ページ5
スノーポリス 廃工場付近
瓦礫の土埃が白い防寒着を汚している。
コウジ「…んーっ…みんなどこー…?」
気を失っていたが、目を覚ますと吹雪が吹き荒れていた。擦りむいた手と頬の傷に、冷たく刺すような風が沁みる。
ヒカル「コウジ!!」
タツヤ「無事か?」
コウジ「みんな…」
土埃で薄汚れた服の仲間たちが掛けてきた。その姿を見て彼はホッとする。
ラウール「…怪我してる。」
コウジ「悪いな。ありがとう。」
赤く切れた頬に触れると、すぐに痛みが引いた。傷も塞がっている。
コウジ「レンは…?」
リョウヘイ「見つからないんだ…」
―素能玉雪「位置情報も今みんながいる近くで途絶えてしまったすの。」
コウジ「何かあったん?!」
ショウタ「まさかディスドールに…襲われたとか?」
ダイスケ「アイツに限ってそれは考えられないよ。だってアンドロイドだよ?」
リョウタ「しかし、ゼロとは限らない。」
コウジ「…そんな…」
ラウール「最後にレンが居た場所は分かる?」
―素能玉雪「今居る場所から500m北の方向すの。」
コウジ「行ったところで、レンはもう…」
ヒカル「そうだとしても、何か手がかりが掴めるかもしれない。」
タツヤ「行ってみるか。」
リョウヘイ「頼む…レン…無事であって…」
瓦礫が転がる、パウダースノーの雪原を駆けだした。白い雪煙が大きく巻き上がる。
―素能玉雪「ここすの。」
コウジ「居らんやん…レン…どこ行ったん…」
リョウタ「ちょっと待って、これ…」
真っ白な雪の上に、真っ青な花弁が無数に散らばっていた。
リョウヘイ「これ、ニールの薔薇によく似てる…」
ショウタ「こんな色の薔薇、アイツしかいないよ。」
ダイスケ「やっぱりジャスパーの仕業…?」
ショウタ「ほぼ確だろ。」
ヒカル「科学結社ジャスパー…どこまで卑劣な奴等なんだ…」
ラウール「…このままだと、スノーポリスは戦渦に巻き込まれる。」
ダイスケ「マジかよ…嘘だろ?!」
ラウール「この先、かなり厳しい戦いが俺達を待っていることだろう…神はそう言っている…」
コウジ「レンは無事なん?」
ラウール「…無事を祈りたいけど…分からない…」
吹雪が舞う空を仰ぐ瞳に翳りが見えた。
ラウール「…レンを信じる、俺達にはそれしかできない。」
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snow(プロフ) - アドクさん» 楽しみです！外伝も制作しているのでお楽しみに！ (2021年2月17日 21時) (
レス) id: 26186c7a56 (このIDを非表示/違反報告)
アドク(プロフ) - snowさん» コメントありがとうございます。やっぱりこういうのは、お約束だと思うので！最終章に向かって走ります！ (2021年2月17日 21時) (レス) id: 818245d669 (このIDを非表示/違反報告)
snow(プロフ) - なんだかすごい展開になりましたね！続きが楽しみです！ (2021年2月16日 15時) (レス) id: 26186c7a56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アドク | 作成日時：2021年2月16日 10時
