story6【三千院紫苑】 ページ7
雨上がりの、湿っぽくて、それでいて何故だか爽やかな空気が一人歩く紫苑を包む。
一体どれほど歩いたのか、何処へ向かっているのか、紫苑自身にもわからないことだった。
瓦礫を踏み越える。
ただ、ただ進む。
壊れた街の景色。
多くは無くてもかつて生きていた人達も、地面の上で眠っている。
紫苑は、そんな人々を見る度に心を痛め、手を合わせた。
一体、何人の人が今までで犠牲になったのだろうか?
ふと、そんなことを考えてしまうと、紫苑の思考は後悔と何故私の大切な人たちが、という行くあてのない怒りに覆われてしまう。
深呼吸をして、そんな感情を半ば無理矢理追い払うように、軽く額を叩く。
「……大丈夫」
気合を入れ直して、先へ先へと進む。行くあては相変わらずないが、紫苑は迷いもなく歩き続けた。
そうすれば、何か良い方向へ向かう。そう何かが紫苑に語りかけている気がしていた。
きっと、これが加護の力の一つなのだろう。
だから、きっと大丈夫なのだ。
いつの間にか曇っていた空は晴れていた。
誰かに会えると良いのだけれど。そう期待を抱いて紫苑は進む。
空から皆も見守ってくれているはずだ。自分はまだ頑張れる。
自分を励ましながら、前へ前へと進む。
__すると遠くに、誰かの人影が見えた。
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零(プロフ) - 更新終了致しました (2018年3月30日 7時) (レス) id: 481c4bde27 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 更新をさせて頂きます (2018年3月30日 6時) (レス) id: 481c4bde27 (このIDを非表示/違反報告)
赤城丸(プロフ) - プルポリーさん» いえ、多分大丈夫です。お疲れ様でした。 (2018年3月19日 14時) (レス) id: 06c4c5d35d (このIDを非表示/違反報告)
プルポリー(プロフ) - 本当にごめんなさい、、、もし、1ヶ月で占ツクを辞めることが出来ずに迷ってたら、もしかしたら、戻るかも知れませんがその時はよろしくお願いします、、一緒に合作した事は楽しませてもらいました!ありがとうございます (2018年3月19日 11時) (レス) id: c6282bb7de (このIDを非表示/違反報告)
プルポリー(プロフ) - 赤城丸さんその他参加者さん、参加したのですが、これから先新学期となり占ツクを辞めたいと思ってます、、、本当に自分勝手で許される行為じゃないのだと思っています本当にすみません、、勝手にキャラクターは動かすのを皆さんにお願いしたいです (2018年3月19日 11時) (レス) id: c6282bb7de (このIDを非表示/違反報告)
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