朱龍の血を引く少女は「高華の獅子」

47話 漆黒 ページ49

ハクside




王様に姫さんを守れと言われた




……エースと共に





ハ「チッ……俺は彼奴が…嫌いなんだよ」





おしとやかさの欠片もなく、言葉は女らしくないし、稽古の邪魔はするし……




《ハク様ったら贅沢。あーんな美人と一緒に居れるだけ贅沢じゃん》



《そうそう。ハク様には勿体無い》




頭の中で騒ぐテウとヘンデを追い出し、廊下を歩く




早く帰りてぇ……




姫さんの護衛なんて犬なんて真っ平…




ヨ「ハクー！！」




廊下の向かいからバタバタと走ってくる姫さん




そんな走ったらひ弱な体にゃ応えるぜ




呆れながらも突進してきた姫さんを受け止めた






ハ「…どうしました姫様。お急ぎの用事でも？」




ヨ「……っー！！エースが変なの！助けて！」





涙目で訴える姫さん




目の前が真っ暗になった




彼奴が………変……？




嫌、いつも変だろ




ヨ「テジュンに絡まれるとこを助けてくれたんだけど……っ四人武人に囲まれて…そこから変なの…っ！！！」




涙を浮かべて訴える姫さん




……あのクソ女




バッと姫さんが来た方向へ走り出した




…此処来ると、大体一度は酷い高熱を出す




死ぬんじゃないかってくらいの熱だ




またそれが出たんじゃねぇか




中庭に差し掛かった時、視界の端に此奴朱の髪が飛び込んだ





ハ「エース！！！」




大声を上げて其方を向くと





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ぼーっとした目で彼方を見つめる武人とルシア





魂が抜けたような出で立ちにギョッとするテジュン




その向かいでゆらりと立つエース






チラリと此方に顔を向けたエースは





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何時もは考えられない妖艶な









美しい微笑みを浮かべていた






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深い闇のような漆黒の瞳を携えて



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