朱龍の血を引く少女は「高華の獅子」

4話 弓 ページ5

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『……姫様、今なんと？』


ヨ「ハクとエースが一緒に馬に乗れば一件落着じゃない！」


『……(姫様は馬鹿ですか！？)』


必死に言葉を飲み込む


ハクと馬に！？


冗談じゃない！！！



『姫様、それは流石に「良いんじゃないですか？楽しそうで」スウォン！？』



つい、様を忘れて叫ぶ


ス「久しぶりに4人で遊びましょう！」


ヨ「そうね！久しぶりに4人で！！」


ハ「俺は嫌だね。エースと同じ馬なんて」


ス「でもそれはエースの馬なのだからハクがどうこう言える立場では……」


ハ「じゃあ俺は大人しく馬を下りる」


『……そうしてくれると有難い』


口ではそう言いながらも胸が痛んだ


ハクが馬を降りてしまうのを悔やんでいる私が居る


バッカみたい






ハクが馬を下りようとした時、


ス「ハク」


スウォンがハクを呼んだ


ハクがスウォンに近づくと、スウォンはハクの耳元で何かを呟いた


何やら恐ろしげな顔をしていたような……


此処からハクの顔は見えなかったが、頭をガシガシと掻き、クルリと此方を振り返った


馬に乗ったまま私の目の前に来る



『…やっと返す気になった「乗れ」は！？』


仏頂面で手を差し伸べてくる


『ハク、頭逝ったか？』


ハ「ホッント可愛くないな」


脈打つ胸を抑えた


微かに心が踊ってる


絶対自分の中のハクに対する何かが可笑しい！




ハ「早くしろ、スウォン様と弓をする約束をしてたのに姫様とテメェの所為で無茶苦茶だ」


『弓？』


ビクッと肩が震え、冷汗が流れる


すると、ハクはニヤリと笑い



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『わっ！』


ハ「早くしろ！弓の出来ない高華の獅子さん！」


私の腕掴み、自分の前に座らせた


馬鹿力か！？


てか、弓だけは無理！


『降ろせハク！！！』


ハ「やーだね」


『性格悪い！ガキ！珍獣！』


ハ「よーし、後で覚えてな」


『イヤー！スウォン、ヨナ助けて！！』


ヨ「エースの弓見てみたい！」


ス「やっと4人で遊べる！」


『脳内花畑か！！！』





ハクにしっかりホールドされ、飛び降りる事も出来ず馬に揺られ、弓場についた



的に向かい、次々に矢を飛ばすハクとスウォン


応援する姫様


そして




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ハ「テメェ俺を殺す気か！！！」


『しょうがないでしょ！何故かコッチに返ってくるんだから！！！』


ス「エース！何故か弓がコッチに！！！」


『逃げてー！超逃げてー！姫様に傷なんかつけたらムンドク師匠に殺される！！！』

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