朱龍の血を引く少女は「高華の獅子」

21話 警備 ページ22

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あのハクが髪紐を……



スウォン様が結んでくれた髪紐に触れる



この髪紐に触れるのも何回目だろう



今は城外で警備中



姫様の誕生日の宴も終わりに近づく



今日は色々ありすぎた



明日は一日中寝ていよう





『……いだっ』




ハ「よぉ、其方はどうだ？マヌケ」




『ハク』





大刀を担いだハクにぶつかった




会っただけ、






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声をかけられただけで、







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何でこんなに嬉しいんだろう






『マヌケとは失礼だな珍獣野郎。こっちは問題ない。静か過ぎるくらい』




ハ「其方もか。曲者にも会わないし、今日も大丈夫だろう」




『そうね』





何気なく、ハクの横を歩く




背、高いなぁ




私もそれなりに身長あるけど頭一個分以上は離れてる



昔から男前だったけど、三年前よりずっと男前だ



あのサラサラの黒髪も、青い瞳も、全部がカッコイイ





ハ「……なんだよ。人の顔ジロジロ見て」




『べ、別に！？無駄に男前…嫌！むさ苦しいと！』




ハ「死にたいか？」




ハクがギラッと刃を向ける




いかん、殺られる




両手を肩まで上げてホールドアップ




『悪かった。悪意はあr…ない』




ハ「今、あるって言おうとしただろ…まぁいい」




ハクが刃を下げたのでホッとした




あっっぶなかった




ミ「あ、ハク将軍！エース様！お疲れ様です」




『ミンス、貴方もお疲れ。で、もしかして手に持ってるそれは…』





ミ「あ、酒です！宜しければどうぞ！」





『やりぃ！流石ミンス気がきくぅ！』





ミンスから差し出された酒に口付ける




うまい！




ハ「お前だけズルいわ」




ハクがヒョイと酒壺を取り上げた




そしてそのまま、ゴクゴクと酒を飲み干してしまった




『な！返せバカ！』




ハ「お前のじゃないだろ。やなこった」




無意識か？




関節的に口付けた事になるのに……





ハ「おい、顔赤いぞ。酒に酔ったか？」




『べ、別にー。何ともないでーす』





見る見るうちに赤くなる顔を背ける




ハクの阿保




やっぱり最近の私可笑しい




ハクに背を向けて歩こうとした




が、髪に違和感を感じた




ハクが髪に触れている




否、正確には髪紐に触れている




ハ「……付けてんだな。其れ」




『…うん、スウォン様が結んでくれた』




ハ「……なんだよ。腹立つ」




ハクが髪を一房掬い上げた




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