朱龍の血を引く少女は「高華の獅子」

12話 手合わせ ページ13

ハクside





「おい、ハク将軍とエース殿が手合わせするらしいぞ」



「それは見逃せねぇな」




ス「高華の猛獣の手合わせ！見ないと損ですよ〜」





兵が集まるのも気にせず、エースが袋槍を柄に繋ぐ




彼奴の得意武器の袋槍は刃を切り離して、近接戦も、槍状にした中距離戦も出来る




それに身軽なさなら俺を上回る







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だったら





ハ「押し勝つ」




『やれるもんならやってみな！』




葉が一枚、木から落ちたのを合図に動き出す





大刀を肩を狙って振り下ろす




エースが袋槍で防御




メキッと音がして、柄が曲がった




『げ、しまった』



ハ「ざまぁ見ろ」




一歩下がった所を更に打ち込む




「流石はハク将軍。お強い」



「やはり、エース殿に比べ、パワーが圧倒的に上だ」



「これは、エース殿に勝ち目は……」




節穴だな。こいつらの目は




ス「無礼者、黙って見ていなさい」




『ナイス、スウォン様』




滝の様に汗をかきながらも、曲がった槍で応戦する




ハ「……何企んでやがる」




『何もー？』




一歩ずつ押されて下がるエース




此奴、こんな非力だったか？




大木の下に差し掛かった時、エースの背が幹に触れた




ハ「…降参か？」




『嫌だね』




ハ「……見舞いには行ってやろう」




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手刀を打ち込もうとした






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その時





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『手を貸してくれてありがとう』




ハ「は、」





エースは俺の手を掴み、膝を蹴って、大木の枝に飛び乗った





ハ「んな、馬鹿な！」





『残念。ハクは重いから私に攻撃出来ないね』





ハ「ぶっ飛ばすぞ、テメェ」





木の上から余裕そうに笑い、曲がった柄を取り、下へ投げた





柄は俺の足元に深々と刺さる





上等だ







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本気でぶっ飛ばす





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