朱龍の血を引く少女は「高華の獅子」

11話 守る ページ12

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『トロい！腹筋150回！』


「はい！」




姫様もイル陛下も室内で準備中



暇になって、外で兵達の手合わせに付き合う事になった



木刀が鳴り響く





朝の、あの高熱



今思えば、昔何回かあったな



……どれも緋龍城でなった様な…





『…遅い！庭園10周！』



『狙いが甘い！腕立て200回！』





弱くないが、まだ強くなれる


この国を守る兵士だ。気合いを入れてもらわねば




ス「相変わらず、スパルタですね。エース」



『スウォン様！準備はよろしいのですか？』




後ろの声に振り向けば、スウォン様




ス「っ、後ろ！」



『はい？』




振り向けば、次の兵士


木刀が宙を舞う


あちゃー、油断した


頭に来た木刀をかわし、地に手をつく


そのまま、足を旋回


兵士の手から木刀を叩き落とした





『相手の刀を落としてからの準備が無い！素振り300回！』



「はい！」




ス「……素晴らしい！ハクといい、エースといい、ヨナが羨ましい限りです！」



『何故ですか？スウォン様にも強い従者はいるでしょう』




兵士が全員、素振りやらで居なくなり、木刀を置いた




ス「前に、ハクにも同じ事を言われました。やはり2人は似てますね」



『似てません！』



ハクに似てる！？



あの無神経で図々しい、酒豪に！？




ス「そんなに怒鳴る事無いじゃないですか……」



『も、申し訳ありません……』




いかん、またいつもの癖が……




ス「ああ、エースが従者に欲しいですねー。来る気はありませんか？」





『……スウォン様が姫様の夫となって、国王になるならば、良いですよ』





すると、スウォン様は目を丸くして笑い出した




なんで？




ス「それも、ハクに似てますね」




『言ったんですか。彼奴……』





考えてる事が同じなのか？





ス「ハクも、私がヨナと婚姻を結び、王になるなら、右腕となり、滅びの時まで側にいると」





ああ、やっぱり同じか





『ならば……私は貴方様の左腕となり、滅んでからも、お二人をお守りしましょう』





ハクの上を行ってやる





ハ「じゃあ、俺は三人守るとするかね」





ス「『ハク！？」』





木からバサッと降りてきたハク




猿だ





ハ「テメェも一応女だろ。2人のついでに守ってやるよ」





『一応とは？歴とした女だし。守らなくてかまいマセーン。逆に私がハクを守らなくちゃ』





ハ「……証明してやろうか……」




『上等だ。阿呆』





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