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なんだかんだ、真面目でお子ちゃまなともは、夜のバラエティに釘付け。
普段こんな時間までテレビ見てることないもんな。
眉毛思いっきり下げて、腹抱えて笑ってる。
「はよ寝な朝起きれへんで〜」
「そんな親みたいなこと言わんといてよ」
「ともがいっつも俺に言うことやろ？」
俺は夜中に昔のアニメ再放送してるの見るのめっちゃ好きやのに。
それ知ってるからか、ちょうど番組が終わるタイミングでチャンネル変えてくれた。
「あれ今日お休みやで」
「ほんまや」
適当にザッピングしていると、洋画を流している番組に出会う。
金髪の女優さん、確か有名な人やと思う。めっちゃ美人で思わず綺麗やなぁと呟いた。
「大ちゃんはこういう女の人がタイプなん？」
「そういう訳やないけど…整ってるなって」
「ふうん？」
「なんやねん笑」
疑わしそうなともの視線をかわして、仕返しと言わんばかりにくすぐってやる。
「もう怒ったで。やめて言うてもやめへんからな」
「ごめんて、ギブ！ギブ！」
頭ぶんぶん振るからどっかぶつけてしまいそうで。
慌てて支えると思ったより至近距離で目が合った。
ぱちん、ととものまつ毛が瞬く。
だいちゃん？と不思議そうな声の最後は紡がれることなく消えていった。
触れて、離れて、また触れて。
少しずつインターバルは短くなって、長い口付け。
酸素を求めるように、ともが小さく暴れる。
「くちびる、なくなってまうやろ」
「そう？ちゃーんとあるで、ちょこんと小ちゃいの」
人差し指で優しく撫でると、期待するかのようにまた目を瞑った。
あかんことしてる。自覚はある。
「…せぇへんの？」
それでも艶っぽい瞳で見つめられると抵抗できなくて、また罪を犯す。
「とも、」
「ん？」
「大好きやで。ほんま可愛い、自慢の弟や」
どうにもならない、行き場のない感情を全部きょうだいの言葉に押さえ込む。
言い訳ばっかりの俺の心なんて知らないで、ともは嬉しそうに微笑んだ。
「おれも。大ちゃんのこと大好き」
思えばともは、真面目に勉強してるのに成績が思わしくなかった。
生物の教科書を思い出す。
あるいは世界史。
こんなにも近すぎる血が、交わってはいけないことをともは理解していないんやろか。
そこまで考えて、俺とともの間ではそんなこと叶わないって気づいて。
「大ちゃんもっかい、ちゅー」
思考を放り出すように唇を塞いだ。
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ナナセ(プロフ) - 7129さん» お返事遅くなってしまってすみません💦 コメントありがとうございます。ぜひ最後までお付き合いくださいませ◎ (2022年10月27日 17時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - ナナセさん！待ってました〜🙌読み始める前から胸がぎゅんぎゅん締め付けられてます…月水金、楽しみにしてます！！！ (2022年10月25日 22時) (レス) @page4 id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2022年10月24日 14時
