知り合い(仮) . (ページ21)

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当落ページ21

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『はあ〜』

「A今日ずっとため息ついてるけど、どした？」

『今日ライブの当落』

「あーこないだ会ったイケメンくんの？」

『そう。Travis Japanってグループ、見る？』

私が見せた動画はダンスの動画で

「横アリのドリームステージ〜♪」

宮近さんのこのアレンジが毎回楽しみだったりする。

「え、俺この人の歌声とダンスが好き。」

指の先はまさかの宮近さんだった。

『私の友達も宮近さん推しいるよ。』

「へー、俺今までアイドルとか興味なかったけどまじでダンスかっこいいわ」

『私も全く興味なかったからその気持ちわかる(笑)』

あの日、私がシフトに入ってなかったら

もし、私があのお店の面接に合格してなかったら

きっと出会うことはなかった7人で

『私、今幸せだ…』

「Aさ、この人たちのこと好きになってから変わったよね」

『え？』

「なんか、かっこよくなった。」

『そうかな？でもありがとう。』

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ

『あ、ごめん電話だ。じゃーまた今度ね。』

「おう、またな。」

＂りぼちゃん＂

あ、りぼちゃんか。一瞬でも期待してしまった自分がいた。

『もしもし。りぼちゃんどした？』

「はーちゃんもう当落でてる！」

『え、ほんとに！？』

「私もまだ見てないから、また連絡する！」

『私もまた連絡するね！』

ライブに行ったことすらないから当落発表なんて初めてで

『うわ、緊張する…』

＂当たってない＂＂当たるわけない＂

そう思い込んだ。落ちててもなるべく落ち込まないように。

でも宮近さんに言われた言葉も心のどこかで信じてて

＂絶対行きたいって念送ったらきっと大丈夫＂

『みんな(TravisJapan)に会わせてください。』

震えた手で当落発表ページを開いた

『え、嘘でしょ。』

入ってきた文字は＂落選＂だった。