デビューの条件は10キロダイエット〜JK

大事な確認ミス ページ36

「半分こ」という夢のようなフレーズに酔いしれている間にジョングクさんが注文を済ませてくれた。


出来上がるのを待つ間に
私はあることに気づいてしまった。。。


え、ちょっと待って。


こんな可愛いお店
一人で来ないよね？男同士でもこないよね？


女の子とくるよね？


私は大切なことを確認するのを忘れていた。


そうだ、こんなカッコよくて、可愛くて、優しくてパーフェクトでナイスなガイに彼女がいないわけがないのだ。


私、なんて能天気なんだろ。
今日、誘ってくれたのは、私がパンケーキを食べたいって言っているのをたまたま聞いて、たまたま美味しいお店、そう前に彼女と行ったあのお店教えてあげようという仏のような親切心からなんだ。
そう、ジョングクさんはそういう優しいお人。


バカバカっ！Aのバカーーー。


危うく勘違いするところだった。


この気持ちはちゃんと封印しよう。
いまならまだ引き返せる。
せっかくサナにこんなに可愛くしてもらったのに
ごめんね。


せっかく連れてきてもらったのだから、精一杯楽しもうとギアチェンジ！！！

切り替えの早さ選手権があったら優勝だな、私。


もう何ヶ月ぶりかのスイーツに感動。
こんな幸せスイーツ、太る気がしない。


それからは前に筋肉食堂へ行った時のように、普段のトレーニングのことやメンバーのことなど、たくさん話して、たくさん笑って、すごく楽しく過ごした。


ジョングクさんは優しい顔でうんうんって聞いてくれて、笑ってくれて、この時間だけ今だけ私が独り占めしてるんだと思うと泣きそうになったけど、すごく幸せな時間だった。


朝からバカみたいに運動して、緊張して、舞い上がって、落ち込んで、復活してって、怒涛の一日だった。一年分くらいのメンタルの振り幅だったんじゃないかな。


帰りの車に乗り込んだら、その揺れがとても心地よくて、うっかり寝てしまっていた。
優しく起こされて、慌ててヨダレをふくという。
最悪だ、わたし。
もう完全におわたー。


でも一瞬でも夢を見れたからいっか。
いい思い出。
明日からまた鬼のトレーニングとダンスレッスン。
がんばろう！！！

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