リンゴとデビュー ページ6
いいと言ったのにホドンさんは毎日お見舞いに来てくれて、お話ししてくれた。
「それがお前、大当たりよ！
俺があの時若かりしシム・チャンミン少年に声をかけてなかったら今のSMはないぜ」
お話のほとんどが自分の武勇伝なのは最早諦めた。正直、リンゴを剥きながら話してるから興奮するたびにナイフを振り回されてちょっと恐怖だったけど、もう気にならなくなってきた。
ふーん、すごい方なんだなぁ、チャンミン先輩。
とりあえずホドンさんのお陰で東方神起というアイドルがとてつもなく凄いという事が分かった。結構どうでもいい知識だけど、仕方ない。
ん？というかなんで私はスカウトされたの？
「ねぇ、ホドンさん、何で私が…」
「おう！りんご剥けたぞ！」
いや、違うんだけど…
リンゴは口に含むとシャリ、と美味しい音を立てた。
まあいっか。大した話でもないし。
「そういえばお前は練習生として迎え入れないで、今度デビューさせようとしているグループに入れる事になったからな」
「あ、そうなんですか。ありがとうございます。」
練習生期間が無いんだ…って、
「ええ！！？」
「うわっ！なんだよ危ないな」
「興奮するとナイフ振り回す人よりはマシです！って、そうじゃなくて！！」
自慢じゃないけど、ダンスはしたことがない。
歌くらいは音楽の時間でしか経験してないから、何か習ったとか発声法だとか全然知らない。
練習生期間がないというのは流石に困る。
「私なにも出来ないんですよ？
どうするんですか、社長にばれて100万円返せとか言われませんか？」
「ああ、大丈夫だ。
お前は歌が上手いからな」
聞いたことないのによく言い切れるよ…
肩を落とすとヤケクソでリンゴを頬張る。
「ああ！俺のリンゴちゃん！」
「知りませんよ、もう一個剥いて下さい。」
相当欲しかったのか口を尖らせてアピールしてくる。
全然可愛くないからやめて下さい。と、冷ややかに見てると諦めたのかため息をついた。
「それよりか問題はグループが男だってことだろうな…」
「へぇ、それは困りましたね。」
「いや、ここで驚けよ」
「え？そういうプロジェクトなんでしょう？」
リンゴを飲み込むと少し喉が潤った。
美味しいなぁ、このリンゴ。
「残念なことに、社長が男の子だと勘違いしたみたいだ。」
一瞬でのどの潤いが消えた。
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燎(プロフ) - イ・スマンは社長じゃないですよー。社長はキム・ヨンミン氏です。イスマンは社長の座をキムヨンミン氏に譲渡した筈です。 (2014年10月20日 23時) (
レス) id: d8df289d8f (このIDを非表示/違反報告)
どひ - CYとかDOとか付けてくださるとわかりやすいです。 (2014年8月1日 13時) (レス) id: 52f29ff0f4 (このIDを非表示/違反報告)
愁(プロフ) - unachanさん» うわあ（；゜０゜） わざわざありがとうございます＼(^o^)／ 読ませてもらいます！( ´ ▽ ` )ﾉ (2014年3月3日 22時) (レス) id: 1d405d9ed9 (このIDを非表示/違反報告)
unachan(プロフ) - 地味と美女と獣達でした。笑 (2014年3月1日 21時) (レス) id: 888f6e8893 (このIDを非表示/違反報告)
unachan(プロフ) - ありがとうございます！ビンタしたくなっちゃう小説は、地味と美女と野獣だったと思います！野獣があってるかわかりませんが確かあってます。笑 (2014年3月1日 16時) (レス) id: 5ccc72c1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愁
| 作成日時：2014年2月24日 10時
