涙とカトク ページ44
ギョンスとしばらく見る見ないの争いを続けていたけど、なんとか楽しみはティーザー公開まで取っておくという話でまとまってくれた。
「楽しみだなー」
「僕もギョンスの楽しみだけどね」
ギョンスはホットミルクをすするとソファの背もたれに寄りかかる。
「僕さ、デビュー出来て本当に嬉しいんだ。」
唐突に何を語り出すのかと思った。
そりゃジュンミョンヒョンとかチャンミニヒョンほどではないけど、ギョンスも割と苦労してきたらしいし嬉しいのは分かるけど、僕に言うのは嫌味に聞こえない事もない。
だって僕は苦労していないから。
「別にデビューするまでの苦労の数とか関係ないんだよ」
僕の思いを察したのかギョンスの口元にはちょっと苦笑いが浮かんでいる。
「13人でEXOとしてデビューするんだ。スタートラインは同じだよ。」
「ギョンス…」
不覚にも涙がこみ上がる。
僕は、スタートラインに立つどころかまだスタートラインに立つ準備段階だとばかり思ってたから、凄く救われるような気がした。
時間には追われてるし、実力もまだまだだけど、皆よりも遅れていると必要以上に思う必要はないのかもしれない。
そう思うと少しリラックスできた。
「ヘヨル、あのね、よく聞いて。
僕、デビュー出来るのが嬉しいだけじゃないんだ。」
「うん。」
え、デビューしたら何か特典があるの？
「この13人でデビュー出来るのが嬉しいんだ。」
そう言ってホットミルクをゆっくりと飲んだ。
ソファから僕を見てくるギョンスの目があまりにも優しくて、怖い。
僕の正体が分かった時、ギョンスは今みたいに優しい目を向けてくれるだろうか。
13人でデビュー出来て嬉しいって、まだ言ってくれるだろうか。
そう考えると、ギョンスの柔らかい視線がたまらなく重かった。
「だからさ、何を考えてるか分からないけど、もっと頼ってよね」
なんだ、そんなことか…
ジョンイナといい、ギョンスといい…
「充分頼ってるよー僕」
実際ギョンスは頼りにしてるし。
ご飯の時とか、家事とか。
「そう？だったらいいんだけど、これからは遅くなりそうだったらメールかカトク入れてね。」
心配だから、と真剣に言ってくる。
「待って…カトクって何？」
カトク、カトク…家督？
いや、そんなわけないか。
その後、目が落っこちるんじゃないかと思うくらい目を見開いて驚いたギョンスに、カトクについて説明してもらい、無事登録できました。
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燎(プロフ) - イ・スマンは社長じゃないですよー。社長はキム・ヨンミン氏です。イスマンは社長の座をキムヨンミン氏に譲渡した筈です。 (2014年10月20日 23時) (
レス) id: d8df289d8f (このIDを非表示/違反報告)
どひ - CYとかDOとか付けてくださるとわかりやすいです。 (2014年8月1日 13時) (レス) id: 52f29ff0f4 (このIDを非表示/違反報告)
愁(プロフ) - unachanさん» うわあ（；゜０゜） わざわざありがとうございます＼(^o^)／ 読ませてもらいます！( ´ ▽ ` )ﾉ (2014年3月3日 22時) (レス) id: 1d405d9ed9 (このIDを非表示/違反報告)
unachan(プロフ) - 地味と美女と獣達でした。笑 (2014年3月1日 21時) (レス) id: 888f6e8893 (このIDを非表示/違反報告)
unachan(プロフ) - ありがとうございます！ビンタしたくなっちゃう小説は、地味と美女と野獣だったと思います！野獣があってるかわかりませんが確かあってます。笑 (2014年3月1日 16時) (レス) id: 5ccc72c1ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愁
| 作成日時：2014年2月24日 10時
