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『透さんなら“お知り合い”、多いですよね?』
「……知り合いというか……」
『いろいろな方とやり取りされますよね?』
「……まあ……そうです、ね……」
『ほんのすこーしだけで良いので、この子のお話ししてくれませんか?』
「……えっと……」
良い返事をくれないバーボンに、眉を下げつつ遠慮気味に小首を傾げながら
『……だめ?』
と問い掛ける。え?ハニトラ禁止令?何言ってるのかなー?こんなのがハニトラに入るわけないじゃーん。私はただ、バーボンに“お願い”をしてるだけだよ。
「…………お引き受けします」
『わぁ!ありがとうございまーす(ニッコリ』
「……こういう時は安室さんを頼るんだね」
当たり前だろ。使えるものはバーボンでも使う。何のためにバーボンがシフト時に来てると思ってんだ。そしてもちろん、チラシは探偵君へも差し出す。
「え……?」
『君も知り合い多いでしょー?』
「僕もなの!?」
『当たり前じゃーん。なんなら引き取ってくれても良いよ?』
「それは無理。小五郎のおじさん猫アレルギーだから」
『ありゃま。それじゃあ僕も近付かない方がいいねー』
「あ。なら僕が引き取りましょうか?」
『え?本当ですか?』
「Aさんを(ニコ」
『……用事済んだから帰るー』
「冗談です!待ってください!」
そーゆー冗談はいらねぇ。ってことで、お金とチラシの束だけを置いて帰った__。
─
──
───
目の前では、未だに秀一の膝の上に鎮座している縞猫を睨み付ける。甘えるように頭を擦り付ける動作をして、秀一に媚を売っているのだ。
確かに秀一がこの家の家主だ。一番権力がある。媚を売る相手は間違ってない。だがな……?
『みぅみぅ!みゃ!みゃあ!!(お前を見つけて秀一に助けてくれるように進言したのは私なんだぞ!お前にとっては私も命の恩人だ!少しは言うこと聞いて退け!!)』
縞猫を預かってからチラシ作りに、犯人への報復。探偵君やバーボンに協力要請と、いろいろ動きまって、やっと落ち着いたのはついさっき。私だって頑張ったんだから、秀一に労って貰いたいし甘えたい。
「…………(フイ」
『み"ゃ"ー!!(くそがー!!)』
「A!いい加減にしろ!」
『っ!み、みゃぁ……(っ!ご、ごめんなさぃ……)』
こうして私のストレスは、日に日に溜まっていくのだった____。
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雪丗(プロフ) - こっちゃむさん» そうなんです…安室さんにまで頼ったのに…。しょぼーん…です。癒しをー!頑張ったね!ってわしゃわしゃしてくれる方募集します(笑)ありがとうございます!続編もよろしくお願いします!(*^^*) (2019年6月20日 22時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - 夢主さんのふんだりけったりな感じ、いろいろと切ないですね(TT) 安室さんにまで協力要請して頑張ったのに!最終的に赤井さんに怒られるという… 誰か、癒してあげてー!と叫びたくなりました。続編も引き続き応援させて頂きますからね!よろしくお願いします!(^^) (2019年6月20日 19時) (レス) id: d587bb3c17 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 桜ひかりさん» 応援ありがとうございます。頑張らせて頂きます! (2019年6月4日 23時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - 夢主切ないなぁ…更新楽しみにしてます!!ファイトです!!! (2019年6月4日 18時) (レス) id: d8f09a7a12 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» 毎回コメントありがとうございます。励みになっております。更新がのろまですが頑張ります。 (2019年4月24日 0時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪丗 | 作成日時:2019年4月5日 0時