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そんなことしてれば、明美さんと一緒に戻ってきた秀一。女の子の頭を一撫でしたかと思えば、扉を開けて私に手を伸ばす。
「おいで」
『みゃ』
伸ばされた手に近寄れば、私のお腹に秀一の手の平が入る。簡単に持ち上げられて、四足が宙に浮いた。そのまま女の子の眼前に運ばれ、目が合うと小さな手が伸びてくる。動かずにいれば、優しく頭を撫でられた。
「A、お返しは？」
と言われたので、女の子の頬に頭を擦り付ける。ちょっと長めに。サービスだぞ。なんちゃって。
少し離れたところから、女の子のお母さんらしき女性が名前を呼んでいる。それに反応した目の前の女の子。やはりお母さんだった。
「子猫さん、ばいばい！」
『みゃあ(ばいばい)』
「お兄ちゃんとお姉ちゃんもありがとう！ばいばーい！」
「あぁ」
「気を付けてね」
満面な笑みで手を振りながら、お母さんの元に走っていく女の子を見守る。視界の端では、明美さんが女の子へ手を振り返してるのが見えた。お母さんの元に無事辿り着いた女の子は「あのねあのね。子猫さんを触ってたの！」と、こちらを指差しながら笑顔でお母さんに説明しているのが聞こえる。お母さんは「良かったわね」と女の子へ笑顔を向けたあと、こちらに軽く会釈をしてくれた。そしてそのまま背を向けて離れていく親子。その姿をしばらく眺めていれば
「A、モテモテだな」
『みゃー♪(だろー♪)』
得意気な声を上げれば、秀一は楽しそうに喉を鳴らす。「行くか」という言葉で車に乗り込み、目的地へと車を走らせた。……何処に行こうとしてんのか知らんけどね。
──約二時間のドライブを経て、到着したのは臨海公園。潮の匂いがめっちゃ漂ってる。当たり前だ。
私が一緒にいる時点で、デート出来る場所は大体が外。動物連れだと入れる施設は限られちゃうからね。
(だから二人でデートすればよかったのに……)
へにょ……と尻尾が力なく垂れた。そんな私に気付いた秀一から「疲れたか？」と聞かれ
『みゃぅ……(そんなことないけど……)』
と答える。私が気にしてるのは、二人のデートの邪魔なんじゃないかってことだよ。あ。一人で歩き回ってれば良いんだ。適当に時間潰したら車に戻れば良いよね。緊急の連絡がない限り、置いてけぼりを食らうことはないだろう。まあもし緊急の連絡があって、置き去りにされたとしても帰れる。時間は掛かるかもしんないけど。……いや、置き去りにされる前に迎えに来てくれるか。私にはGPSってもんが付いてるわ。
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雪丗(プロフ) - こっちゃむさん» そうなんです…安室さんにまで頼ったのに…。しょぼーん…です。癒しをー！頑張ったね！ってわしゃわしゃしてくれる方募集します(笑)ありがとうございます！続編もよろしくお願いします！(*^^*) (2019年6月20日 22時) (
レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - 夢主さんのふんだりけったりな感じ、いろいろと切ないですね(TT) 安室さんにまで協力要請して頑張ったのに！最終的に赤井さんに怒られるという… 誰か、癒してあげてー！と叫びたくなりました。続編も引き続き応援させて頂きますからね！よろしくお願いします！(^^) (2019年6月20日 19時) (レス) id: d587bb3c17 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 桜ひかりさん» 応援ありがとうございます。頑張らせて頂きます！ (2019年6月4日 23時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - 夢主切ないなぁ…更新楽しみにしてます！！ファイトです！！！ (2019年6月4日 18時) (レス) id: d8f09a7a12 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» 毎回コメントありがとうございます。励みになっております。更新がのろまですが頑張ります。 (2019年4月24日 0時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪丗
| 作成日時：2019年4月5日 0時
