貴方のために出来ること〜もう一つの未来へ〜 part.7【名探偵コナン】

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Aside


私は現在、不機嫌MAXだ。ご飯が食べれないからではない。バーボンが目の前に居るからでもない。私が不機嫌な理由。それは


『みゃ！みゃー！(退け！そこは私の場所なんだよー！)』


「…………(ﾌｲ」


目の前に居るのは縞模様の猫。私の言葉に聞く耳を持たず、知らん振りを貫いている。普段だったらこの猫が何処にいようと関係ないが、今回に関しては関係ない何て言えない。だってこの縞猫がいるのは


『み"ゃ"ー！(秀一の膝から退けって言ってんだろー！)』


私の大好きな秀一の膝の上、しかもど真中に鎮座してるのだ。何とかして、こいつを退かしたい。けど退かない。お陰でイライラMAXだ。


『み"ゃ"あ"!!(退け!!)』


声を上げて縞猫に訴えていれば、パソコンに向かって仕事をしている秀一が手を止め


「A、さっきから何威嚇してるんだ。止めろ」


『みぅ……(だって私の場所……)』


「こいつは怪我してるんだぞ。優しくしてやれ」


『みゃぁ……(ぁぃ……)』


注意をされた。秀一に怒られてしまったので、大人しくすることに。私がしょぼん……としてる間も「すまないな。Aは少し不機嫌らしい。許してやってくれ」と優しい表情と声音を縞猫に向けながら、頭を撫でている。それに対して「大丈夫だよ」と鳴き、甘えるように秀一の手に頭を擦り付ける縞猫。


そして秀一が仕事に意識を戻せば、縞猫は私に視線を向け


「……ふっ」


(こいつ鼻鳴らしやがった！)


人を小馬鹿にしたような態度を取ってくる。秀一には猫の癖に猫をかぶり、私に対しては態度が無駄にデカイ！腹立つ!!


この縞猫がここに来て早一週間。怪我人ならぬ怪我猫だったため、最初は私も気遣うように接していた。ただ一週間にもなれば、警戒していた猫であろうと慣れてくるもの。今では優しい秀一にかこつけて甘えまくりだ。


(私の秀一だぞ！ごら"ぁ"ぁ"あ"!!)


心の中で、これ以上ないというくらい叫んでやった。どうしてこうなっているのかというと、ことの発端は一週間前に遡る──


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