貴方のために出来ること〜もう一つの未来へ〜 part.7【名探偵コナン】

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ところで、何で私はシェリーに抱っこされているんだろうか？さっきまで秀一の膝の上で寝てたのに。しかも秀一いないし。んー？と頭を捻って考えてみる。


……おそらく、寝てる私を秀一が抱えて車を降りる。阿笠邸にお邪魔する。明美さんをリビングで待たしたまま、秀一はシェリーの元へ来る。明美さんが来てることを伝える。シェリーは緊張してたようだから、心の準備をすることにした。


…………私がここにいる意味は？秀一が寝てる私をシェリーに預けたのかな？預ける意味は？……まあいいか。






──ぐでーっと過ごしていたら、シェリーに一つ頼まれた。明美さんを部屋に連れてきて欲しいと。それに対して『みゃ(いいよ)』と返して、扉を開けて貰う。扉は半開きにしてもらったまま、私は地下のシェリーの研究室から、上階のリビングへと移動する。


薄暗い廊下を進んで階段を上がってみれば、明るーい世界へ。窓から入ってくる太陽光が眩しいぜ☆……なんだこのキャラは？誰だお前。と自分に突っ込みつつ、お目当ての人の元へと向かう。


話し声のする方へ向かえば、ソファに並んで座っているのは秀一と明美さん。テーブルを挟んだ正面には阿笠さんが。


階段を上がってる最中にも僅かに聞こえたけど、話の内容はシェリーのこと。明美さんが阿笠さんに、シェリーのことを質問していたのだ。


とてとてと近付けば、私に気付いたのは秀一で。


「A。起きたのか」


『みゃ』


と返事を返す。私を捕まえようと手を伸ばしてくる秀一から、避けるようにしてテーブルの下を通って明美さんへ近付いた。彼女の足にすり寄りながら


『みゃあ(シェリーが呼んでる)』


と言っても伝わってない。「ふふ。秀くんじゃなくて私に甘えてくれるの？」って笑顔で言いながら頭を撫でてくるから。なので『みゃう』と否定の言葉を掛けて、明美さんが履いているロングスカートの裾を咥えて引っ張る。


『んみー(シェリーが呼んでるんだよー)』


私が言ってることを理解してない明美さん。首を傾げて困り顔だ。彼女の変わりに秀一が私の意図を代弁してくれる。


「志保が呼んでいるから、明美に付いてきて欲しいんだろう」


『みゃ』


「秀くん……。相変わらず、すごいね。私、Aちゃんの言ってることわからなかったわ」


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