ＴとＲとＹＮ２ (ページ10)

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智「どう？美味しい？」

亮「うん……」

智「良かった。熱は………下がってきたかもね。寒くない？」

ここ１週間、３７〜３８度代の熱を行ったり来たりしてた亮ちゃん。

だけど、昨日あたりから食欲も戻り始めて少しずつ回復してて。

また、辛くなるかもしれないけど、あの時の話を詳しく聞くことにした。

智「亮ちゃん、そのままでいいから少し話せる？」

亮「うん？」

智「辛くなったら辞めていいから、話してほしいの。あの時のこと。」

亮「…………」

最初は、思い出してフラッシュバックしたみたいで泣いてたんだけど、抱きしめながら背中を摩ってるとゆっくり話してくれて。

だいたい想像はしてた。

だけど、それをはるかに超えるような辛いことだらけで。

あの時、連絡先交換したって言われた時に止めれば良かった。

亮ちゃんの話を聞いてる途中は何度もそう思って後悔した。

智「そっか。話してくれてありがとう。辛かったね。」

亮「うん………ｸﾞｽｯ………でもなぁ…」

智「うん？」

亮「智がさぁ……あん時来てくれて……嬉しかった……」

智「亮ちゃんの為なんだから当たり前じゃん。」

一通り話して亮ちゃんの中でも整理がついたのか、仕事再開したいって言ってくれて。

まずは社長とメンバーさんに会ってからって伝えて。

少しずつ、少しずつでいいから一緒に前を向けて行けたらいいな。

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