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in side .



「…俺以外の奴に、気安く触らせてんじゃねえよ…」


小さな声で呟かれた言葉。
顔は見えないけれど、どこか寂しそうな声色。

初めて見る大貴の弱々しい姿に、イライラしていた感情なんてあっという間に吹き飛んでしまった。代わりに期待を寄せドクドクと脈打つ心臓。

…ねえそれって、もしかして、


「…大貴、それって嫉妬…?」

「…だったら悪いかよ」

「…!」


…なんだ、

なぁんだ……


「ふへへ…嬉しいっ」

「…何が、」

「大貴が、俺のことで必死になってくれて。
夢みたいに嬉しいっ…!」


他の人に触れさせたくないって思ってたの、俺だけじゃなかったんだ。大貴も俺と同じ気持ちだったんだ。


「…お前、ほんとむかつく」

「ふふっ…でも、大貴はそんな俺のことが好きなんでしょ?」


いつも意地悪なことばっかり言われるから、たまには俺から仕掛けてみる。どうせまたあしらわれるんだろうな〜なんて思ってた。

…けれどその予想とは反して、


俺の片耳に優しく手が触れ、反対側の耳には顔が寄せられて、またしても近くなる大貴との距離。

今朝のように、耳元にかかる吐息がくすぐったい。



「好きだよ、バカ」



____出会ってから初めての、恋人からの愛の言葉。


全身がぶわっと熱くなるのを感じた。


「え……ふぇええっ…??」

「…帰る」

「まっ…まって、!もう1回言って!もう1回だけっ!
ねぇっ、大貴ってばー!」


早足で帰る大貴の後ろ姿を、必死に追いかけた。

…どうか、聞き間違いじゃありませんように…!


いっつも意地悪ばっかりで、
俺の欲しい言葉なんて知らんぷり。
そんなドSな大貴だけど…

時折感じる、俺に対する温かい気持ちが、

俺の心を掴んで離さない。


…ああ、やっぱりいつまで経っても、大貴にはかなわない。








モモのもうひとつの花言葉 ... " 天下無敵 "


「モモ」のリクエストをして頂いた皆様、大変お待たせいたしました。とても嬉しいコメントもありがとうございました^^


*余談*
服の上から触られる受け大好きなんです(突然)
しかもこの物語の慧くんはMなので、えっっちする時はどんな状況でも大貴に触られたら感じちゃうし、自分でどこ触られてるか、どんな風に気持ちいいか実況しちゃうタイプだと思うんですよね…はあかわいい。もし3話を書くことがあったら、この2人のド裏を書きたいですね…

ライラック→←* ※



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にゃるる - 返信ありがとうございます泣泣 新垢待ってますっ!!!またむにこめさんのお話が読める日を楽しみにしております(≧∀≦) (1月13日 23時) (レス) id: 9df1e97525 (このIDを非表示/違反報告)
むにこめ(プロフ) - にゃるるさん» お話気に入っていただいて嬉しいです、ありがとうございます…!アカウント突然消してしまい申し訳ありません。移行先はまだ作っていないので、出来次第お知らせさせていただきますね。ar王子とinも少し加筆修正して載せる予定ですので、もう暫くお待ちくださいm(_ _)m (1月9日 17時) (レス) id: 467faef54a (このIDを非表示/違反報告)
にゃるる - むにこめさんのarin作品大好きです泣 話は変わって申し訳ないのですがTwitterのアカウントが消えてしまったみたいなのですが、移行先のアカウントを教えていただくことは可能ですか?泣 Twitterの方で読んでいた王子arとinのお話もまた読みたくて... (1月3日 2時) (レス) id: 9985c4f555 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むにこめ | 作成日時:2023年3月19日 15時

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