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in side .



放課後、2人並んで重い紙袋を持ち、大ちゃんの家へと向かう。


「ねえ、伊野ちゃんはチョコもらったの?」

「もらってないよ。俺女子と…っていうか大ちゃん以外とあんまり話さないし、こんな地味なやつにくれる子なんていないよ」


ちょっと嫌味っぽい言い方になっちゃったけど、事実だもん。そもそも、女の子からのチョコなんていらない。

…もし、貰えるとしても…


「そっか〜…俺が女子だったら、絶対に伊野ちゃんにあげるのにな」


大ちゃんからなら嬉しいのに…なんて、

…なんで大ちゃんは、いつも俺の欲しい言葉をくれるんだろう。

エスパーは大ちゃんのほうだよ、なんて思いつつ、胸の奥が苦しくなるのは気づかないふり。


返す言葉は、見つからなかった。





家に到着して大ちゃんのお母さんに挨拶してから、2階の大ちゃんの部屋へ。何度も来てるけど、やっぱりふたりっきりは少し緊張しちゃう。

部屋について、早速紙袋の中のチョコをガサガサと漁る大ちゃん。


「何から食べよっかな〜!伊野ちゃんはどれがいいっ?」

「大ちゃんが選んでいいよ」

「そう?えーっと、じゃあー……ん?」


何かを見つけて、ピタッと止まる大ちゃんの手。
どうしたのと声を掛けようとすると、見覚えのある箱が目に入った。


「すげー!マカロンだ!!」

「!…ぁ、」


幸か不幸か、最初に手にしたのは俺がこっそり入れた箱だった。蓋の透明な部分から中身が見えるようになっている。

うそでしょ…いきなり…!?
…どうしよ、いざ大ちゃんに食べてもらえると思うと、緊張するっ…


「あれ、なんかカード付いてる」

「!!!」

「えーっと、"有岡くんへ"…」

「まっっ…!!」


…まずい、忘れてた。

何度も失敗しながら、やっとのことで成功したチョコマカロン。

作り直すうちになんだか大ちゃんへの気持ちも募りに募っちゃって、つい出来心でメッセージカードなんて付けてしまった。

名前は書いてないから俺の言葉とバレないとはいえ、目の前で読まれるのは流石に恥ずかしすぎる…!!


「だいちゃっ、」

「…ねえ、これ伊野ちゃんの?」


____消えてしまいたいと、思った。



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にゃるる - 返信ありがとうございます泣泣 新垢待ってますっ!!!またむにこめさんのお話が読める日を楽しみにしております(≧∀≦) (1月13日 23時) (レス) id: 9df1e97525 (このIDを非表示/違反報告)
むにこめ(プロフ) - にゃるるさん» お話気に入っていただいて嬉しいです、ありがとうございます…!アカウント突然消してしまい申し訳ありません。移行先はまだ作っていないので、出来次第お知らせさせていただきますね。ar王子とinも少し加筆修正して載せる予定ですので、もう暫くお待ちくださいm(_ _)m (1月9日 17時) (レス) id: 467faef54a (このIDを非表示/違反報告)
にゃるる - むにこめさんのarin作品大好きです泣 話は変わって申し訳ないのですがTwitterのアカウントが消えてしまったみたいなのですが、移行先のアカウントを教えていただくことは可能ですか?泣 Twitterの方で読んでいた王子arとinのお話もまた読みたくて... (1月3日 2時) (レス) id: 9985c4f555 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むにこめ | 作成日時:2023年3月19日 15時

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