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in side .



バレンタイン当日。
案の定、大ちゃんの机の上にはチョコがいっぱい。


「…すごいね、大ちゃん」

「びっくりしたー…まさかこんなに貰えるとは!
置いてくれた人ありがとー!」


キャーッて黄色い歓声がちらほら聞こえて、思わず耳を塞ぎたくなった。


「にしてもこの量、鞄に入るかな〜」

「…大ちゃん、これあげる」

「ん?…紙袋!?伊野ちゃん神?エスパー!?」

「ちーがーうーよ。大ちゃん、去年もたくさんチョコ貰って、持って帰るの大変そうだったじゃん。今年も用意してないだろうなって思って」

「すげー!やっぱ俺のこと何でもお見通しだなあ〜。
さんきゅー、伊野ちゃん!」


紙袋は2つ持ってきてたから、俺もチョコを入れるのを手伝ってあげる。

そして大ちゃんに気づかれないように、自分が用意したお菓子もそっと中に忍ばせた。

…大丈夫、こんなのただの自己満足。

自分のだって気づいて欲しいわけじゃない。

俺が夜な夜な大ちゃんを想いながら作った"コレ"を、ただ口にしてくれたらそれでいい。

…それにしても、


「…量、多いね」

「うん…あのさ伊野ちゃん、」

「なに?」


次の瞬間、ぐっと近くなる大ちゃんとの距離。
びっくりして、持ってたチョコを落としそうになった。


「…ね、伊野ちゃんも一緒に食べない?」

「えっ…でも、大ちゃんが貰ったやつなのに、」

「だってこの量1人じゃ食べきれないって…!
皆には悪いけど…さすがに鼻血でちゃうよ」

「ふふっ、…分かったよ」


小声でそんなかわいいこと言うもんだから笑ってしまった。


…だけど、いいのかな。


大ちゃんのことを好きな子が
大ちゃんのために作ったチョコを
大ちゃんのことが好きな俺が食べる


…なんて残酷な食物連鎖なんだろう。



.

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にゃるる - 返信ありがとうございます泣泣 新垢待ってますっ!!!またむにこめさんのお話が読める日を楽しみにしております(≧∀≦) (1月13日 23時) (レス) id: 9df1e97525 (このIDを非表示/違反報告)
むにこめ(プロフ) - にゃるるさん» お話気に入っていただいて嬉しいです、ありがとうございます…!アカウント突然消してしまい申し訳ありません。移行先はまだ作っていないので、出来次第お知らせさせていただきますね。ar王子とinも少し加筆修正して載せる予定ですので、もう暫くお待ちくださいm(_ _)m (1月9日 17時) (レス) id: 467faef54a (このIDを非表示/違反報告)
にゃるる - むにこめさんのarin作品大好きです泣 話は変わって申し訳ないのですがTwitterのアカウントが消えてしまったみたいなのですが、移行先のアカウントを教えていただくことは可能ですか?泣 Twitterの方で読んでいた王子arとinのお話もまた読みたくて... (1月3日 2時) (レス) id: 9985c4f555 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むにこめ | 作成日時:2023年3月19日 15時

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