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毎週土曜日、伊野尾が欠かさず聴いているラジオ番組。
彼女と別れて数日後、伊野尾は人生で初めてメールを送った。緊張しつつも、誰かに話を聞いて欲しくて、勇気を出して相談してみることにした。
「ケイさん、こんばんは!」
「こんばんは」
伊野尾は、少し前に彼女と別れたこと、居なくなって初めて大切な存在に気づいたこと、ずっと後悔していることをたどたどしくもパーソナリティの男性に話した。
「そっか〜…でも、ここで言えたってことは、もう怖いものないよねっ?直接連絡してみたらいいじゃん!」
「…そう、ですね…っ頑張ってみます」
「おっけー!約束ね?」
「はい、ありがとうございましたっ」
「結果教えてね!またねー!」
"…会いたいな"
その後のラジオを聴きながらも、伊野尾の頭の中に浮かぶのは他でもない、今でも好意を抱いている元カノの姿。
「…連絡、してみようかな」
伊野尾は、このまま後悔して終わらせたくない一心で、微かに震える手でスマホに文章を入力し始めた。最後に深く深呼吸をし、送信ボタンを押した。
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作者名:むにこめ | 作成日時:2022年11月28日 22時