隠の桐島さん【鬼滅の刃】

次への一歩 ページ33

『無限列車…？』





炭治郎から鎹鴉を通じて送られてきた
短い便りを私は読んでいた

次の任務はその無限列車に乗って
列車に潜む人喰い鬼を見つけることらしい



列車に人喰い鬼…ねぇ




相変わらず物騒な世の中だよ全く




「万が一の為に俺たち隠も配置されてる
きっと大丈夫だ」




『覗き見なんて…紳士としてあるまじき行為ですね
後藤さん』




「見られて困るもんじゃねぇだろ？」




ひょこっと茂みから顔を出したのは
先日久々に休みをもらい心なしかいつもよりツヤツヤしてる後藤さん


一人だけ暇をもらうなんてけしからん奴だッ！！






だが、いくらなんでも女性の文を
許可なく覗くのは些かどうかと思う...


やはり後藤さんはもう少し女性との接し方を
考えた方がいい


私じゃなかったら今頃ぶん殴られてたね！うん





「ほら、行くぞ」




『はーい』



よっこらせと腰を上げ
炭治郎くんの相棒こと松右衛門と別れを告げた


今はあまり考えたくはないが万が一の事態の為
私たちは無限列車付近で待機命令が出ている


きっと彼らなら帰ってくる
炎柱様もついてる


大丈夫...大丈夫




何度自分に言い聞かせても不安を払拭しきれない
それほど任務から帰還してくる隊士は少ないのだ...


私たち隠に出来るのは怪我の応急処置ぐらい
彼らと肩を並べて戦えればと何度思った事か...






炭治郎...伊之助...善逸





君たちが戦い続けるのなら
私たちも後ろから君たちを支え続けてみせる


命をかけて刀を振るう貴方達のために




隠はいつまでも存在し続ける





生きて会えるって信じてるから




任務が終わったら美味しい甘味差し入れに行くから...





生きて帰ってきてね...









『さぁ、行こうか！』









【竈門炭治郎 立志編】





.完

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