それは突然に

◎10(side卓) ページ10

長い長いシーズンもようやく中盤に差し掛かっていた。しかし、今シーズン、ここまで思うような結果は出せていない。


試合終わりドームからの帰りの車内で
このまま事故ってやろうかと何度考えたことだろうか。




そんな今日は遥輝と陽平と拳士と4人でご飯に来た。

なんでも話せて気の許せるメンバーなだけに、つい本音がポロっと出てしまった。



『もう俺だめかもしれんわ…』





鍵「何言ってんだよ、大丈夫だって。我慢して頑張ってたらいつか結果出っから」


拳「卓、今が辛抱の時だ！」


遥「ほんとそうっすよ、だって見て！どんだけ牽制アウトになってもこんなに元気なんすよ？ね！拳士さん」



遥輝が悪そうな顔をしながらニコっとして、拳士の肩をポンと叩いた。


拳「おいっ！俺だってあれはさすがに落ち込んだわ！(笑)」


遥「え！落ち込んでたん？！(笑)」


『「あっはははははは」』



こうしてみんなで楽しい話をして色々みんなに勇気付けられ、"頑張ろう"と改めて実感した。


するといきなり遥輝が


遥「僕、思ったんですけど卓さんが調子出ない理由って、絶対あれやと思うんすよね。」


『なんやあれって』


遥「いやいや、あれしかないでしょ」


『全然わからん』


すると遥輝が呆れたように


遥「もーー！なんでわからんかなー！" A " ちゃんのことでしょ！」


鍵「だれ、Aちゃんって！聞いてねーよ！」


拳「そっか陽平、高橋さんの結婚式行ってなかったもんな」



と、拳士が今までの経緯を全て鍵谷に説明した。

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