それは突然に

◎6 (side卓) ページ6

次の日、ロッカーに行くと


遥「卓さーん！昨日どこ行ってたんすか！俺見ましたからね、卓さんが女の人と仲良く喋ってたの」


『おまっ、声デカイやろ』


拳「なになに？！卓が女と？！卓、お前いつの間に！」


遥「拳士さん聞いてや！昨日結婚式だったんですけどその後二次会行ったとき、僕が可愛いって言った子と2人っきりで仲良く話してたんすよ？どう思います？」


拳「おい、卓！お前も成長したな！恋に奥手のあの卓ちゃんが…(グスッ)」


『拳士、お前は黙ってろ。』



そして、昨日の経緯を2人にすべて話した。
すると遥輝が



遥「え、ちょっとまって、卓さんまさか連絡先交換してへんとか言わんよね？」


(あ。そういえば。)


『しとらん』


遥&拳「(………………)」


拳「お前、何してんだよ！」


遥「卓さんそれはないっすわ」



そういえば昨日、話に夢中になりすぎてそんなことを考える余裕がなかった。



いや、でも待てよ？俺はAのことが好きなのか？好きか嫌いかで言えば好きな方だし、でもその好きは恋愛の好きとはまた違うものであって…まず一回だけ会った子のことなんて今まで好きになんてなったことない。



遥「卓さん、好きなんやろ？」


『いや、別にそういうんじゃないけど』


遥「けどもう会われへんかもしれないんすよ』


と、遥輝に釘を刺された。
そう言われると寂しい気もするし、また会いたいなって思う自分がいる。





試合中もAのことが頭から離れなかった。

◎7→←◎5 (side卓)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す