それは突然に

◎18(side卓) ページ18

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まさかあそこにAがいるなんて想像も
していなかった。
向こうも、俺が来ることを知らされていない様子。

遥輝がニヤニヤしてた理由がそういうことだったんだとようやくそこで理解した。



久しぶりに会うAは相変わらずで
会うのは2回目だけれども何年も前から
知っているような空気感だった。


それから、連絡先を交換してAが
帰ろうとしたその時俺の元へと駆け寄ってきた。


"『おめでとう。よかったね』"



ビックリしたがその言葉の意味が一瞬で
わかった俺は照れながらもさんきゅと返し
Aは帰っていった。

野球がわからない彼女なりに俺を励ましてくれたんだと思うと、とても胸が熱くなった。



遥「え、なんすか！今の！」

『なんやろーなー？笑』

遥「すっとぼけんでくださいよ！めっちゃ気になるやんか！それにしても今のむっちゃキュンとした…」

『知らんでもいいことだってあるんだぞ遥輝』

遥「うわ、めっちゃ上からやん！
じゃあ俺Aちゃんとご飯行こっーと」



卓さんには絶対負けへんから、と何に対して
闘争心を燃やしてるかわからない遥輝を無視して
俺はロッカーへと戻った。




(それにしてもあれは反則やろ。)







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