それは突然に

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高橋さんがどこかに行ってから
気づいたら10分くらい時間が経っていた。



すると、向こうの方から声がして振り返ってみるとそこには高橋さんと結婚式で一度見かけた"西川選手"、それにもう一度会いたかった"あの人"がそこにいた。



『卓……？』

「え……A？」



向こうも驚いた様子で私の名前を呼んだ。
おそらく彼も私と同じく
なにも知らされずにここに来たんだろう。

(私のこと覚えててくれてたんだ)



『あかりちゃんどういうこと！聞いてない！』


ニヤニヤしてるあかりちゃん。
未だにこの状況を理解できないでいる私は
小声であかりちゃんに問い詰めた。



あ「Aさーん。ここからが勝負ですからね？」

『なによ、勝負って』

あ「もう！ほんと鈍感すぎる！勝負は勝負！
わかりました？」



あかりちゃんの言っていることはあまり理解できなかったけれどとりあえず、わかったと返事をした。


そして西川選手のファンであるあかりちゃんは、西川選手と写真を撮ってウキウキになり突然、お先に失礼しますと言って私1人を取り残し、帰ってしまった。

1人になってしまった私が戸惑っていると


遥「Aさんですよね？」

『え？なんで私のこと…』

遥「卓さんから色々話し聞いてたんで」

「おい、お前余計なこと言うなよ」


卓は少し焦った様子で
西川選手の言葉を遮るように言った。


"色々話し聞いてた"って言ってたけれど卓はなにを話したんだろう。そればかりが気になった。






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