それは突然に

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披露宴が終わり、みんなは二次会モード全開。
会社の同僚みんなで話していると、


「A、二次会どうする？」


二次会か…。実際のところみんな大勢いるところはあまり好きではない。今までもいくつか結婚式に行ったけど、一度も二次会には行ったことがなかった。しかし、今日は、可愛い後輩の門出の日なので帰るわけにはいかない。


『私も行こうかな』

「そうこなくっちゃ！もしかしたらファイターズの選手も来るかもしれないし！」

「チャンスかも！」


なんて同僚の子たちは目を輝かせていた。
ファイターズの選手？そうか、あかりちゃんの旦那さんファイターズの球団職員って言ってたもんね。
ファイターズに全く興味のない私は、同僚達の会話を聞き流していた。



二次会会場に行けば、思ってた以上にたくさんの人達が来ていた。同僚の子達は、すぐさまファイターズの選手を発見し、グイグイと話しかけていた。


それから、あかりちゃんと旦那さんに軽く挨拶を済ませ、会場の雰囲気に耐えきれなくなった私は外にあるテラスに移動した。

(ここなら誰もいなくて落ち着ける)

夜風が独り身の私の心を、より一層冷たくした。
彼氏なんてもう何年もいない。気付けば高校の同級生や大学の同期、さらには後輩にだって先を越されてしまった。このまま独り身の人生なんだろうか。
そう考えたら、少し寂しくなって涙が溢れてきた。


すると、後ろから


「大丈夫…ですか？」

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