短編集【Fischer's】

青/片思い ページ3

俺には片思いの女の子がいる
幼馴染のAだ

好きになった、というか恋に気付いたのはずーっと前からで俺は長年の片思いをしている
俺もこのままの関係でもいいかなとか、好きだって言って断られて幼馴染ポジションに居れなくなるのは嫌だな、とか考えてて告白なんてする気もない
…といって他のやつに取られたりしたら本当に嫌なんだけども。

シルクには「早く告白しろ」とか言われるし、まぁ職場とかにも男はもちろんいるだろう、…この歳にもなってきたから、少し告白も考え始ようと、思った


今日はオフで俺の家にメンバーも何人か来てて、そこにAも一緒に呼んでいた

短い動画を編集しながらコーヒーを飲んでると隣の部屋でスマブラをするAやメンバーの声が聞こえてくる

仲間にはいりてぇなーって思ってたらAがこちらにやってきた

マ「どうした？もうやんねーの？」

「だってさー、みんな強いんだもん！」

笑いながら少し膨れているAはスマホを触りながら俺が背もたれにしてるソファーに座ってきた

マ「相手はシルクともっきゅん？」

「そ！！2人とも本気なんだもんさー！ちょっと気分転換！」

マ「俺も編集終わったらやろーかな」

「マサイもやるの？そしたらあたしももっかいやる！」

ぱぁっと輝くような笑顔を向けられ、そんな俺はにやけた顔を隠すようにPCの画面に向かう

カチカチと俺がキーボードを打つ音だけがこの部屋に響く

隣の部屋ではメンバーのスマブラをやる声とテレビからの音が小さく聞こえる

集中して終わらせようと画面に向かっていたらAからの声に手が止まった


「ねー、マサイ。私さ、好きな人がいるんだ」


マ「えっ、…」




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