姫だけど、守りたい《2》

意外な転校生 ページ40

〜学校〜


いつも通りの朝、変わらない景色
最近は、このいつも通りが大好き
まぁ、色々大変だったから…
そういえば、今日は朝起きた時ウラルがいなかったのよね
ま、どーせまた、どっかを遊び回ってるんでしょ


ﾄｳﾏ｢サクラ、おはよう｣

ｻｸﾗ｢おはようございます、トウマ｣


｢ねぇ、知ってる？また転入生来るらしいよ！｣

｢そうなの！？イケメン！？｣

｢なんか、噂によるとカワイイ系の男子だって！｣


まわりの女子のそんな会話が耳に入る
トウマも聞こえたらしい


ﾄｳﾏ｢転入生…？また…？｣

ｻｸﾗ｢最近多いらしいですね、一体どんな方なのでしょう｣




























先生｢今日から、このクラスに新しい仲間が入ります。最近転入生が多くて大変だが、みんな仲良くしてやってくれ｣


扉の開く音がし、転入生が入ってくる
噂通り男子で、髪色がオレンジという珍しい色。目は水色。身長はまぁまぁ…
シャツ出てるし、ネクタイゆるい。チャラそう…

それになんか、ウラルに似てる気が……


？｢山中ウラルです！よろしくお願いしまっす！｣


……はい？
今、 “ウラル” って言いました？


先生｢山中の席は、春風の前な。あそこ｣

ｳﾗﾙ?｢はい！｣


テクテク歩いてくるウラル(仮)
女子はカワイイ系の男子、ウラル(仮)にメロメロ
そのままHRが終わった
1時間目は美術室に行かなければいけなかったので、さっさと準備を始める


ｳﾗﾙ?｢サクラ様〜！！｣ｷﾞｭｯ

ｻｸﾗ｢うわっ！｣


後ろから突然抱きしめられる
この声、この呼び方、明らかアイツだ


ｻｸﾗ｢ウラル…どうしてあなたがここにいるのですか？｣


そう、私の側近、ウラル
腕をほどきながら、演技をしつつ話しかける


ｳﾗﾙ｢だって！最近は学校とか探偵団で、全然サクラ様とお話できないから…｣

ｻｸﾗ｢可愛こぶ…らないでください｣


危ない、いつも通り｢可愛こぶるな｣と言ってしまう所だった
別に、家に帰ってからはたくさん話してるし…


ｻｸﾗ｢とりあえず、次は美術室に移動なので｣


ウラルを突き放すようにそう言い、教室から出る
……昔アイツを助けたとはいえ、ここまで懐かれると、なんか依存されてるみたいで嫌ね


ｳﾗﾙ｢サクラ様ー！待ってくださーい！｣

ｻｸﾗ｢廊下は走らない！｣

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