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待ってろって言われても、
やっぱり素直に静かにできる訳もなく。
もういいや、マイキーに殺されようと
なんでもいいから、アイツらの無事を確認したい。
そう思いながらざわざわと
人溜まりができてる中に人混みをかき分けるように身を投げた。
…なにが、どこが、ふたりだよ。
「 っ…ふたり、どころじゃないじゃん 」
ざっと見、倒れてるやつ合わせて10人。
『 いっひひひ 』って
完全ヤクやってるヤツらはナイフを手に持っていて
ポタポタと赤い液体が垂れていて。
その近くには刺された肩を抑える、
高校生くらいの男の子。
よかった、意識はある。
つか、てめぇ、まじで殺すぞ。
一般人巻き込んでんじゃねぇよ。
湧き出てくる殺意を抑えて、
刺された子を助けに行こうとすると、
『 A!!!なんでいんだよ!!!』
って、そう言いながら
ドカッと刺した男を蹴りあげるマイキー。
あっれ、バレちゃった。
「 来んなって言った!!!俺怒ってる!!」
「 ごめ、ごめんってばあ、」
「 お前はほんと、…バカか 」
「 三ツ谷だ!」
怒るマイキーの後ろから、三ツ谷が出てきた。
『 マナルナ頼むわ 』
そう言ってふたりをわたしに預けた三ツ谷。
わたしの顔を見ると、にぱあっと笑って、
『 お姉ちゃん!!!』
って勢いよく飛び込んでくるふたりを優しく抱きとめる。
可愛い、癒しだ。
「 ルナ、マナ、この姉ちゃんから離れんなよ 」
「 「 うん!!」 」
それだけ言うと、
マイキーと喧嘩の中へ戻って行ったふたり。
かと思えば、
『 A 』
って、マイキーがわたしの名前を呼んだ。
「 ほんと、無茶すんな、心臓にわりぃ 」
「 ん、…ごめん、」
わたしの後頭部に手を回して
自分のおでこに、こつんっ、と優しく触れ合わせて
そんなマイキーの声は、震えていて。
「 ん、分かればいーの 」
ただ、彼の小さくて、大きい背中を眺めるしかなかった。
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真弥 - 夢主ちゃん口癖「ばか」になってそう笑笑 これからも投稿頑張って下さい! (2022年12月10日 14時) (レス) @page25 id: 5ace0f76be (このIDを非表示/違反報告)
こはね - あの、この作品と関係なくて申し訳ないんですが、「マイキーとシジュウハッテ」の続編とリクエスト編?のリンクを貼っていただけないでしょうか? (2022年1月30日 8時) (レス) id: 7f91654289 (このIDを非表示/違反報告)
夜空と暁(プロフ) - おーい、夢主ちゃん何カップ??wめっちゃ面白いです。更新頑張ってください!! (2021年8月25日 17時) (レス) id: 3b02c3cd6d (このIDを非表示/違反報告)
獅子丸(プロフ) - このお話読んでたら、私まで夢主ちゃんのお胸揉みたくなりますww更新頑張ってください!応援してます! (2021年8月21日 15時) (レス) id: f73ab42924 (このIDを非表示/違反報告)
こはね - イザナくんとの絡みも見たいッッ!ですッッ!! (2021年8月19日 23時) (レス) id: b4a9ddf842 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆた | 作成日時:2021年7月28日 14時