# . 15 ページ17
.
「 無茶しすぎっス、Aさんは 」
「 …千冬?怒ってるの 」
「 怒ってるわ!!このバカ!!!」
あれえ、いつもの穏やか千冬どこですか。
ひと通り、
ケンチン 『 お前、今度1人で突っ走ったら殺す 』
場地 『 テメェまじで、俺ら殺す気か、無茶すんな 』
三ツ谷『 ほんと心臓にわりぃ、ばーか 』
って言葉をもらって、
マイキーはあれから静かになって、
残るは千冬だったんだけど。
「 こんの!ほんとに!!ばか!!!」
「 お、ちついて…?」
「 Aさんは!俺らにとって大切なんっスよ…っ 」
あれだけ怒ってた千冬が、
俯いて、消えかかりそうな声で、そう言った。
余程、心配してくれたのかな、
そう思うと、みんながとても可愛くて。
「 一人でどっか、行くのやめてください 」
「 はい 」
「 無茶すんのやめてください 」
「 はい 」
切なそうな声で言葉を並べる千冬の頭を、
優しく撫で回して、『 いい顔が台無し 』って
無邪気に笑えば、かぁあ、って、
みるみるうちに顔が赤くなる千冬。
「 ずりぃっ…ス、」
それだけ言うと、場地の元へ走っていった。
残されたわたしは、
可愛いなあ、なんて呑気なことを考えてると、
『 A 』ってマイキーの声がわたしを呼んだ。
「 少し、ドライブしよ 」
『 ん、』っと言って渡されたのはヘルメット。
わたしの手を取ると、
自分の指にわたしの指を絡めて、
ぎゅううう、と、強く握って
バイクの元へ歩き出すマイキー。
そんな彼はいつもの彼じゃなくて。
「 マイキー、…どったの 」
「 …………。」
自分のバイクの後ろにわたしを座らせて、
わたしのヘルメットを付けるマイキーは無言。
自分もヘルメットを付け終わると、
エンジンをかけて、
何も言わずに、わたしの手を掴んだかと思えば
自分の腰へ回させて、
『 ぎゅってして 』
なんてこと言うから、
言われるがままに彼の背中に、
ぴたっ、と肌を密着させる。
彼の綺麗な肌に、わたしの肌が触れる。
どうしたってこれは、全然慣れないんだから。
「 俺さ、」
夏の、心地の良い風が、私の頬に触れる。
そんな中、
ゆっくりと口を開く彼の言葉を静かに待った。
.
1899人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真弥 - 夢主ちゃん口癖「ばか」になってそう笑笑 これからも投稿頑張って下さい! (2022年12月10日 14時) (レス) @page25 id: 5ace0f76be (このIDを非表示/違反報告)
こはね - あの、この作品と関係なくて申し訳ないんですが、「マイキーとシジュウハッテ」の続編とリクエスト編?のリンクを貼っていただけないでしょうか? (2022年1月30日 8時) (レス) id: 7f91654289 (このIDを非表示/違反報告)
夜空と暁(プロフ) - おーい、夢主ちゃん何カップ??wめっちゃ面白いです。更新頑張ってください!! (2021年8月25日 17時) (レス) id: 3b02c3cd6d (このIDを非表示/違反報告)
獅子丸(プロフ) - このお話読んでたら、私まで夢主ちゃんのお胸揉みたくなりますww更新頑張ってください!応援してます! (2021年8月21日 15時) (レス) id: f73ab42924 (このIDを非表示/違反報告)
こはね - イザナくんとの絡みも見たいッッ!ですッッ!! (2021年8月19日 23時) (レス) id: b4a9ddf842 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆた | 作成日時:2021年7月28日 14時