MIRAGE

日高side ページ6

日「えっと…あなた誰です？」

知らない人に話しかけられて、それ以外の言葉があるだろうか。

西「え、Nissy」

日「にっしー？」

知らない…。

宇「あっ、Nissyいつぶり？」

西「５年ぶり！」

日「宇野知り合いなん？」

宇「一応ね。まあこいつは変人だから覚えてたんだけど」

西「んっ！？なにおう！？」

なるほど確かに変人だ。



日「職業は何を？」

西「ん？魔法使い」

マ、ホ、ウ、ツ、カ、イ？

なにその職業。子供だましか？

日「魔法使いなんて見たことない」

宇「お金目当てじゃないから安心して」

西「趣味でやってまーす」

ますます変人だ

日「てかにっしー？って？本名は？」

西「Nissyです」

日「お前どう見ても日本人だよな」

西「Nissyです」

知られたくないのか、それだけ言っていた。



西「じゃああんたの名前教えて」

日「嫌」

フルネームを教えない他人に自分の個人情報を教える筋合いはない。

宇「日高光啓、３２歳、早稲田出身でエリート商社」

日「ちょっ…」

俺が言わずにいると、宇野が情報を公開した。

宇「SKY-HIとしてデビューしていて、実家は千葉。自宅は確か…」

日「もう言うな！」
俺は手でその言葉を制した。

このことが会社にばれたら…

いつもは真面目にやっているのに周りから顰蹙を買う…！

日高side→←西島side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す