嫁いだ先は2【波羅夷空却】

嫁ぎ先53 ページ18

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堅苦しい儀式などが終わり、ようやく自由な時間になった

まぁ、白無垢は脱げないけど







｢A〜！おめでと〜！｣


｢こんなに立派になって...｣




『皆！！来てくれてありがとね』







私の結婚を、多分1番喜んでくれたであろう友達

本当は結婚するときに話せばよかったけど、事後報告になっても怒らずに祝ってくれる



いい友達をもったなと、本当に思う







しばらく談笑していると、寺の門から出ていこうとしている人影を見つけた

あれって...






『ごめん！ちょっと向こう行ってくるね』



｢あいよ〜｣


｢ちゃんと後できてね！｣


『はーい』









『二郎くん！！』




出ていこうとしていた彼に声を掛ける


私が呼ぶとビクッと驚いてこっちを振り返った







『来てくれてありがとう。ごめんね、もっと早く声掛けに来ればよかった』



｢いいよいいよ。センパイも忙しそうだったし。あと、おめでとう｣



『ありがとう。二郎くんが来てくれて凄く嬉しかった』



｢俺も、センパイの白無垢見れてよかった｣





うぅ、白無垢、ね

気に入ってない訳じゃないけど、やっぱウェディングドレスも気になってたんだよなぁ、、





『あ、はは、ウェディングドレスもちょっと着てみたかったんだけどね』



｢...俺は、そっちの方が似合ってると思う｣



『そう？かな』



｢だってセンパイ、絶対ヒールで歩けねぇじゃん｣



『なっ！！？歩けるよ！！伊達に女19年やってないからね！？！』




｢あはは、冗談だって｣






無邪気に笑う二郎くん

身長は30cmぐらい離れてるけど、不思議と可愛く見えてしまう







｢A〜！｣




この声...空却さん...








｢行ってこいよ｣



『う、うん。二郎くんはもう帰る？』



｢おう。兄ちゃんも待ってっしな｣




『そっか。また何時でも遊びに来てね。お菓子いっぱい用意して待ってるから』




｢あはは、楽しみにしとく｣




｢んじゃ、センパイ。じゃあな｣




『うん。またね』








二郎くんは、少し先に止まっているお兄さんの車に乗って帰ってしまった


...今度、萬屋山田さんに依頼しよ

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